IT・Web・ゲーム業界専門の転職エージェントであるギークリーは、9月に同社に登録および利用した企業と転職希望者を調査し、IT業界の転職市場をレポートにまとめて発表した。
各社IT採用ニーズトピックス
①インターネット業種の求人数が最も伸びている
2021年9月末時点でのギークリー保有求人数は、2021年第1四半期末時点と比べて114%に増加した。特に、拡大期に入り資金調達を行っているSaaS系企業と、オンラインマーケティングを請け負う広告代理店が活況となっている。
②エンジニア採用競争にて、事業会社の存在感が増してきている
2021年第2四半期で飛躍的に内定承諾数が増えたのが「事業会社(非IT)×エンジニア」で、前四半期に比べて214%となった。次図のように、各企業がこぞってエンジニア採用競争に凌ぎを削る中、上場企業など知名度の高い事業会社(非IT)が強い存在感を出している。開発内製化を目指した結果、内定フェーズの承諾率が高くなり、このような結果になったと考えられる。
採用担当者向けIT人材集客トピックス
①YonYで、46歳以上の即戦力層と25歳以下の若手層が増加
面談者を年齢別に分類した結果、2020年第2四半期に比べ、2021年第2四半期は46歳以上の占有率が5%増加した。また、同じく25歳以下の占有率も5%増加した。
46歳以上の高年齢層は、特に50歳以上のエンジニア転職決定率が伸びており、即戦力としての採用ニーズが高いことが見受けられる。一方で25歳以下の若手層は、インターネット企業でポテンシャル採用が増加したことで、若手層の採用ニーズが回復していることがうかがえる。同社では引き続き、即戦力層と若手層への集客に注力していくとしている。
②高年齢・高年収の集客拡張により、現年収600万円以上の集客割合が増加
面談者を年収別に分類した結果、2021年第1四半期に比べ、第2四半期は現年収600万円以上の占有率が26%へ増加している。また、46歳以上のエンジニアや、現年収700万円以上のハイクラス層の集客を拡張した結果、このゾーンの集客占有率が増加した。