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対談《組織やチームの編成・運営》| 働きがいとは

5年連続1位のコンカーがGPTWジャパンと語る「働きがいのある会社」のつくり方

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 「働きがい」とは何だろうか。コロナ禍によるワークスタイルの劇的な変化を背景に、従業員の「働きがい」を模索する企業が急増している。いまや人々は、単なる年収や企業ブランドではなく、その会社で仕事をする意義や面白さ、心地よさ=「働きがい」を、会社を選ぶ際の重要な決め手と考えているからだ。Great Place to Work Institute Japan(GPTWジャパン)が発表する「日本における『働きがいのある会社』ランキング」(中規模部門)で5年連続1位に輝いた、株式会社コンカーの三村真宗氏と、GPTWジャパンの荒川陽子氏に、「働きがい」のある会社の作り方について語っていただいた。

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働きがいとは個人の働きやすさや成長を伴うもの

――一言で「働きがい」といっても、その定義は非常に曖昧です。現代における「働きがい」とはどのようなものか、お二人の考えをお聞かせいただけますか。

荒川陽子氏(以下、荒川) ずっと言い続けていることなのですが、「働きがい」とは「やりがい」と「働きやすさ」の両輪からなるものであり、これらはセットで考えなくてはいけません。一般に働きがいというと、「やりがい」とほぼ同じものと思われがちですが、私たちは、働きやすさも不可欠だと考えています。

 当社では先日、「2022年版 日本における『働きがいのある会社』女性ランキング」を出したのですが、ここにランクインしている企業としていない企業で女性管理職のデータを比較すると、働きやすさが重視すべき評価ポイントとされていることが分かりました。

 一般の女性社員では、評価要因に「上司の信頼感」や「会社への信用」が挙がりますが(図1)、管理職では自分らしく働けることや柔軟に働けること=働きやすさが加わります(図2)。管理職は業務そのものに加えて、経営との折衝や部下のマネジメントなども担っています。この結果からは、やりがいと働きやすさがセットになってこそ、会社組織により深くコミットできる。それが可能な職場を、管理職の女性たちが「働きがい」があると捉えていることが推測できます。

一般女性社員では、評価要因に「上司の信頼感」や「会社への信用」が挙がる
図1 一般女性社員では、評価要因に「上司の信頼感」や「会社への信用」が挙がる
[画像クリックで拡大表示]
管理職では自分らしく働けることや柔軟に働けること=働きやすさが加わる
図2 管理職では自分らしく働けることや柔軟に働けること=働きやすさが加わる
[画像クリックで拡大表示]

 もちろん、「働きがい」の中心となる評価ポイントはお互いの「信頼」ですが、当社ではここに加えて、変化に対応するイノベーティブなカルチャーや、そうしたカルチャーを作っていくための価値観にはどんなものがあるか、あるいはそこにリーダーシップがどう機能しているかといった、多面的な視点から各社の「働きがい」を評価するように進化してきています。そうした評価の結果、コンカー様は「働きがいのある会社」(中規模部門)で5年連続1位を獲得されたわけです。

荒川 陽子氏
荒川 陽子(あらかわ ようこ) 氏
Great Place to Work Institute Japan 代表
(株式会社 働きがいのある会社研究所 代表取締役社長)
2003年HRR株式会社(現 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ)入社。営業職として中小~大手企業までを幅広く担当。顧客企業が抱える人・組織課題に対するソリューション提案を担う。2012年から管理職として営業組織をマネジメントしつつ、2015年には同社の組織行動研究所を兼務し、女性活躍推進テーマの研究を行う。2020 年より現職。

三村真宗氏(以下、三村) 私の中で「働きがい」をシンプルに表現すると、2つあります。一つは会社が掲げる夢や目標との一体感、もう一つは社員の一人ひとりが成長を実感できることです。前者については、パーパスやビジョンの大切さをうたう企業は少なくありませんが、どうしても抽象的になりがちです。日々の一つひとつの仕事の積み重ねが、社会貢献につながっていると、社員がリアルな手ごたえを感じられることが原点になるべきです。

 その上で大切なのが、後者の成長です。マズローの「欲求5段階説」では、最上位の欲求として「自己実現」を挙げていますが、私たちはこの自己実現の欲求こそ「成長」と言い続けており、会社の夢や目標に一体感を持って働き、その結果として各人が成長を実感できる点を非常に重視しています。

 また成長というと、各社が様々な教育プログラムを用意していますが、お仕着せの教育制度を用意しても、なかなか成長しないと思うのです。業務の知識や技術ならともかく、「働きがい」そのものをカリキュラムとして教えることはできません。コンカーではこれを文化レベルまで昇華させた、「高め合う文化」という考え方を掲げています。これは個人の自発的な取り組みに加えて、同僚や上司あるいは部下が刺激しあってお互いのレベルを高め、成長していこうという考え方です。

三村 真宗氏
三村 真宗(みむら まさむね)氏
株式会社コンカー 代表取締役社長
1969年8月15日、東京都生まれ。SAPジャパンに13年勤めた後、マッキンゼー・アンド・カンパニー、米ベンチャー支援企業を経て2011年10月より現職。コンカーの日本法人立ち上げ後、社員の「働きがい」を支えるための施策を自らが先頭に立って数多く実施。2018年~2022年にはGreat Place to Workによる「働きがいのある会社ランキング(中規模部門)」において5年連続で1位を獲得。また、売上では2017年に欧州の主要国を抜き、日本を米国に次ぐ世界第二位の規模となる市場とするなど、グループ内での存在感の構築にも貢献。

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個人を高め合う文化と会社の成長戦略は相反するものではない

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この記事の著者

工藤 淳(オフィスローグ)(クドウ アツシ)

出版社や制作会社勤務の後、2003年にオフィスローグとして独立。もともと文系ながら、なぜか現在はICTビジネスライター/編集者として営業中。 得意分野はエンタープライズ系ソリューションの導入事例からタイアップなど広告系、書籍まで幅広く。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事...

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