デロイト トーマツ グループとat Will Workは、2020年より共同で実施している日本企業を対象にした「ワークスタイル変革実態調査(働き方改革の実態調査)」の、最新の調査結果を公開した。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査期間:2022年1月14日~2月28日
- 有効回答数:321社
- 調査項目:以下図表のとおり
ワークスタイル変革の取り組み状況
ワークスタイル変革を「実施/計画中」と回答した企業は、前回の調査結果(89%)を上回る94%に達し、企業にとってほぼ必須の取り組みとなっていることが明らかになった。
ワークスタイル変革の目的
ワークスタイル変革の目的は前回に比べ多岐にわたっており、「コンプライアンス対応」が相対的に減少する一方で、環境変化により早急な対応が必要となった「仕事のあり方に関する変革」や「生産性向上」といった、主体的で本質的な目的を挙げる企業が増加した。
ワークスタイル変革の全般的な効果実感
ワークスタイル変革全般については、85%が「何らかの効果を感じている」と回答した。「効果を感じている」という19%は、ワークスタイル変革の先行企業と見られている。
ワークスタイル変革の目的別にみた効果実感の割合
目的別では、全般的に「従業員満足度」や「D&I促進」などの項目ほど効果実感が高い傾向にあるが、ワークスタイル(WS)変革先行企業では「付加価値の向上」「イノベーション創出」といった、生産性向上に関連する項目においても効果を実感している割合が高い。
ワークスタイル変革の実施・検討施策
在宅勤務や時差出勤など、労働環境整備や長時間労働是正などの施策に取り組む企業が全体的に多いことが分かった。ワークスタイル変革先行企業は、環境整備や風土改革のほか、社員への能力開発機会の提供や副業の許可、および正社員以外の労働力の活用を実施・検討する割合も全体に比べて高くなっている。
リモートワークの現状と今後
今後は出社頻度を増やす、または、原則出社に戻す企業が増える傾向にある一方、先行企業は現状もリモートワーク主体/ハイブリッドのスタイルが大半で、今後も大きく変わらないとしている。
マネジメントに関する取り組み実施・検討
先行企業では、稼働状況の可視化や、アウトプットベースの管理・評価、労働環境に左右されない巻き込み方の確立、短サイクルのフィードバックまで実施・検討していることが分かった。
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