レバテックは、ITエンジニアの2021年1月から12月までの採用動向調査を実施し、その結果を発表した。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査対象:中途採用担当者300名
- 調査実施年月:2022年5月24日~5月27日
- 調査方法:Webアンケート調査
- 有効回答数:300名
採用予算を増やした企業のうち、5社に1社が提示年収を最大100万円引き上げ
例年に比べて、ITエンジニアの採用予算に変動があった企業は全体の32.4%だった。そのうち、採用予算が上がった企業は全体の24.7%となり、下がった企業は全体の7.7%となった。4社に1社がエンジニア採用への投資額を増やしており、多くの企業でエンジニア採用に対する意欲が高まっていることが読み取れるという。
採用予算が上がった企業のうち、提示年収の増加額で最も多かったのは「10万円未満(47.3%)」という結果になった。次いで、「10万円~50万円程度(25.7%)」「51万円~100万円程度(20.3%)」となった。採用予算が増加した企業の約半数が10万円未満の微増である一方で、4社に1社が最大50万円程度、5社に1社が最大100万円程度まで、提示年収金額を上げたことが明らかになった。
一方、採用予算が下がった企業のうち7割以上の企業が、提示年収の減少額は「10万円未満」にとどまる結果となった。例年、市場競争が激化するエンジニア採用では、例年よりも大きく提示年収が下がることはないようだと同社は述べている。
最も利用頻度が高い採用チャネルは「掲載型求人媒体」
中途エンジニア採用で利用している転職チャネルで、最も利用頻度が多いのは「掲載型求人媒体(60.0%)」だった。次いで、「人材紹介(43.3%)」「スカウト型求人媒体(32.0%)」「自社HP(28.0%)」となった。掲載型の求人媒体や人材紹介を通して求職者からの応募を待ちつつ、スカウト媒体で採用したい人材に直接アプローチをする企業も多いようだという。
5月発表の調査では、社会人エンジニアが利用する転職チャネルで最も利用頻度が高いのは「掲載型求人媒体(27.4%)」だった。次いで、「転職エージェント(23.2%)」「スカウト(16.9%)」であったことから、エンジニアを採用する企業と求職者の間では採用(転職)手段に大きな齟齬はないことが分かったとしている。
全体の約6割が「エンジニア専門の採用担当がいる」と回答
採用担当者が抱えている採用課題として最も多かったのは、「面接の通過率が低い(26.7%)」であった。4社に1社以上が、自社の採用要件に見合う求職者と出会えていないことが予想されるという。次いで、「自社の魅力付けができない(22.0%)」「書類通過率が低い(21.3%)」「母集団形成ができない(20.0%)」となった。
ITエンジニアの中途採用において、エンジニア専門の採用担当者がいる企業は全体の57.0%だった。半数以上の企業が、エンジニア職の採用に特化した採用担当者を置いているようだという。一方、エンジニア専門の採用担当者がいない企業は全体の43.0%となり、ビジネス職などの他職種と兼任でエンジニア採用を進めている採用担当者も多いことが分かった。
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