ラックは、「技能経験考型初任給制」を導入する背景に、情報セキュリティ人材の不足があることを挙げる。現在情報セキュリティ人材は焼く28万人が就業しているが、その一方で不足数は約13万人と試算されており、この不足数は2020年までにに約20万人に拡大すると予測されているという[1]。この現状への対策として人材採用を強化し、成長できる企業を目指すために、「学歴別初任給制」の廃止に至った。
ラックが導入する「技能経験考型初任給制」は、現行の大学卒業者の初任給を基準に定額とし、これに加えて各人が保持する義務能力や専門能力に応じて、初任給額を増額するというもの。義務能力や専門能力保持者とは、以下のような能力を有する者を指すという。
- IT競技会などでの成績優秀者
- 高度情報処理技術者資格保有者
- スポーツ大会などでめざましい成果を残し、優秀なチームを率いたリーダー
- 日本国内での活動にとらわれない取り組みを行われたグローバル人材
なお、この制度は、2017年4月1日入社の新入社員から適用される。
注
[1]: 経済産業省2016年6月公表:「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果を取りまとめました」より