ヤプリは、組織エンゲージメントの向上が目的の自社アプリをノーコードで開発できる新サービス「Yappli UNITE(ヤプリユナイト)」を8月9日より提供すると発表した。
同社は、ノーコード(プログラミング不要)のアプリ開発プラットフォーム「Yappli」を提供しており、これまでアパレル・飲食のような店舗やEコマースのマーケティング支援を中心に利用されてきた。今回、人的資本経営の開示義務や顧客ニーズの高まりを受けて、組織エンゲージメントの向上に特化したサービスとしてYappli UNITEを提供する。
Yappli UNITEは、Yappliとヤプリの営業支援システム「Yappli CRM」を組み合わせてつくられている。ヤプリ社内ではこの仕組みの上で開発されたアプリ「Yappli Hang Out」を運用しており、そこで得たノウハウや実績を活かして機能の拡充を目指すという。
Yappli UNITEの特徴は次のとおり。
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- 理念・ビジョンの浸透
- 経営陣と従業員の距離を縮めるために、企業理念や経営からのメッセージをアプリでリアルタイムに発信できる。コラムや動画の配信を通じて、企業の向かう方向性や、いま経営者が何を考えているかを従業員へ浸透させる。
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- ナレッジコンテンツで成長機会を提供
- 教育・研修資料や現場でよく使うナレッジコンテンツをモバイルに最適化し、学びの頻度を増やせる。商品の取り扱い方法の動画やスキルアップのためのeラーニングコンテンツなどを掲載することで、従業員のリスキリングやキャリア開発を支援する。
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- カルチャー醸成や社内交流をサポート
- さまざまな社内イベントをアプリでサポートし、オンラインとリアルでの交流を活性化できる。直接会うことの少ない他チームの雰囲気をより身近に感じ、豊かな組織風土を醸成する。
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- 情報の一元化で業務をスマート化
- 情報を一元化することでアプリが社内情報のポータルとなり、現場の疑問をその場で解決できる。また、部門や個人単位で必要な情報をプッシュ配信できる。
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- 組織サーベイの実施・分析
- 社内サーベイで組織の状態を把握し、従業員のモチベーション変化を簡易測定できる。人的資本の情報開示にも活用でき、効果的な人事施策を実現する。
また、タレントマネジメントシステムなど他のHRテクノロジーとも連携させる予定。市場には、ユーザー企業がノーコードで自社に合ったUI/UXを構築できる点を強みとして進出していく。
なお、8月9日に行われたYappli UNITEの記者発表会では加えて、三菱UFJ信託銀行が同サービスを利用して「Kakehashiアプリ」を開発・運用していることも発表。Kakehashiアプリでは、会社と従業員をつなぐことを目的に従業員向けのコンテンツを配信しており、プッシュ通知を使って閲覧を促すなどの取り組みを行っているという。