今回発表されたのは、2018年3月に卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生を含む)1238人(文系男子413人、文系女子344人、理系男子313人、理系女子168人)のモニターを対象に、7月1日〜5日にかけて、インターネット調査を行ったその結果である。
内定率は8割を超えたが、3人に1人が就職活動を継続
7月1日現在のモニターの内定率は8割(83.2%)を超え、2009年卒者(82.6%)以来9年ぶりの高い水準となった。人手不足の深刻さを示す一方で、就職環境はリーマン・ショック(2008年9月)前の水準に戻ったという。
内定を取得した学生のうち、就職先を決めて就職活動を終了したのは74.2%。一方で、内定を取得後も就職活動を継続する学生が20.5%おり、「内定なし」を合わせた就職活動継続者は33.8%と、3人に1人がまだ就職活動を継続しているという状況にある。
就職活動継続学生の「持ち駒」は減少、中小企業も視野に
現在も就職活動を継続している学生が選考中の企業数は平均2.2社だが、いわゆる「持ち駒」企業がもっとも多かったのは5月調査(6.4社)で、その数は減少している。「現在選考が進んでいる企業に絞って活動する」「志望度の高い企業に絞って活動する」の割合が大きく増加していることから、今ある持ち駒の中で内定取得を目指している人が多いことがわかる。
一方で、今後のエントリー予定者数は平均2.9社だが、就職活動の中心としている企業規模について、「規模にこだわらない」が大きく増えている。大手企業の中には応募を締め切っているところあることから、中小企業も視野に入れていると思われる。
就活は7月中に終わらせたいが、焦りは大きくない
就職先を決定して就活を終了したいと思う時期は「7月後半」(27.2%)がもっとも多く、8月後半までを合わせると、7割以上の学生がなるべく早く終わらせたいと考えている。その一方で、9月以降も続けると想定している学生が3割程度と、長期戦もいとわない学生も一定数いる。
また、現時点で内定ありの学生が焦りを感じることは4割程度と少ないが、内定なしの学生は7割以上が焦りを感じている。しかし、昨年の同時期と比較した場合は、10ポイント以上減少しており、昨年よりも順調な就職活動が行えていることがうかがえる。
調査結果の詳細なレポートは、こちらからダウンロードして閲覧ができる。