若手のエンゲージメントが低く、特に30代の「人材の魅力」「仕事内容」の満足度が低い傾向
まず、小売業界のエンゲージメントの傾向を見るにあたって、分析方法と分析結果をお伝えします。
分析方法
当社の「エンゲージメントサーベイ」を導入している企業の中から、小売業界の企業を抽出し、エンゲージメントスコアを分析しました。分析対象は合計109社です。
当社のエンゲージメントサーベイでは、エンゲージメントを左右する要因を「会社」「上司」「職場」の3つの領域に分け、さらに16の要素に分類しています。16の要素に紐づく形で詳細項目があり、回答者は詳細項目ごとに「期待度」と「満足度」を5段階で回答します。その結果から、エンゲージメントの指標である「エンゲージメントスコア」(≒偏差値)を算出しています。
分析結果
- 小売業界は他業界と比較し、エンゲージメントの低い企業が少なく、全業界の平均前後に位置する企業が多い傾向にありました。
- 要素別に見ると、「仕事内容」「人的資源(人材の魅力)」「施設環境」の満足度が低い傾向にありました。
- エンゲージメントが高い企業と低い企業を比較すると、「人的資源(人材の魅力)」や「理念戦略」「事業内容」に関する満足度に大きな差が見られました。
- 階層別に見ると、若手層のエンゲージメントが他業界より低い傾向にありました。
- エンゲージメントが高い企業と低い企業を比較すると、特に30代でエンゲージメントの高い企業と低い企業に大きな乖離がありました。
- エンゲージメントが高い企業と低い企業の30代を比較すると「人的資源(人材の魅力)」「仕事内容」に対する期待度や満足度に大きな差が見られました。