ミイダスは、経営者・役員と、部下が3名以上いる中間管理職(部長・課長相当)を対象に、ハラスメントに関する実態調査を実施した。
約8割が「ハラスメントに関する指導や処分を受けた管理職」を見聞きした経験あり
勤め先でハラスメントに関する指導や処分を受けた管理職を見聞きしたことがあるかを質問したところ、「1度以上ある」と回答した経営者・役員は79.0%、同様に中間管理職は77.5%となり、ともに8割近くが見聞きした経験があると回答した。
指導や処分に対して、中間管理職の約6割が「当然の措置だと思った」と回答
前問で「何度もある」「数回程度ある」「1度だけある」と回答した人に、その指導や処分に対して、どのような考えを持ったか聞いたところ、経営者・役員は「当然の措置だと思った」が55.7%、「仕方がないがかわいそうだと思った」が37.3%、中間管理職は「当然の措置だと思った」が65.8%、「仕方がないがかわいそうだと思った」が27.1%という回答となった。
勤務先のハラスメント悪用事例、約7割が発生した/発生しそうになった
勤め先で発生した/発生しそうになったハラスメントの悪用事例があるか聞いたところ、経営者・役員は「人間関係のトラブルをハラスメントと偽る」が37.0%、「自身の業務不足を隠すための申告(自身の業務怠慢や業務の進捗遅れやなどを隠すためにハラスメントではない行為をハラスメントと偽る、または捏造する悪用事例)」が24.5%、中間管理職は「人間関係のトラブルをハラスメントと偽る」が29.5%、「自身の業務不足を隠すための申告」が29.0%という回答となり、「発生した/発生しそうになったことがない」を除くと約7割が何らかの悪用事例を見聞きしていることが分かった。
経営者からは「隠蔽処理の強要」、中間管理職からは「上司を怒らせる言動をわざと繰り返し、対応を隠して録音」などの事例も
前問で回答した以外に、ハラスメントの悪用事例があるか聞いたところ、経営者・役員は「隠蔽処理の強要」、中間管理職は「部下が上司を怒らせるような言動や態度をわざと繰り返し、対応を隠して録音した」などの声が寄せられた。その他にも自由記述では次の回答があった。
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経営者
- 42歳:隠蔽処理の強要
- 58歳:ハラスメントを盾に新たに配置された上司を排除しようとする行為
- 60歳:責任回避のために指示事項をハラスメントと結びつける
- 62歳:昇進候補の競争相手を誹謗中傷
- 64歳:部下が自分のストレスを発散するため、上司に対し実際に存在しない行為をでっち上げたハラスメント申告
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中間管理職
- 56歳:部下が上司を怒らせるような言動や態度をわざと繰り返し、対応を隠して録音した
- 51歳:印象操作で、たいしたこともないことをハラスメントとして申告した
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査概要:ハラスメントに関する実態調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2024年3月27~28日
- 有効回答:経営者・役員200名、部下が3名以上いる中間管理職(部長・課長相当)200名
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