情報が見やすく集約され、人財育成の加速にも期待
——いまお話に出ましたが、2024年10月にタレントマネジメントシステム「One人事[タレントマネジメント]」(以下、One人事)を、開発推進部で導入されました。感じていらっしゃるメリットを教えてください。
橋本 管理する側の立場としては、システムからたどれば全情報に行き着く、情報の集約が大きいです。力量にもいろいろあり、機械系あるいは電気系としての設計スキルがどれぐらいなのか、というのもあれば、リスクマネジメントができるのか、(設計の)レビューができるのか、といったものもあります。これまでは、それぞれの力量の情報が分散しており、いろいろなところを確認する必要がありました。
さらに、設計者1人ひとりに今年度どんな育成をするかの情報は、別のツールにありました。とにかく情報がいろいろなところにあるので、本当に分かりづらい。それがOne人事の導入で、マネージャーは自分の部署のメンバーの力量を、メンバー一覧からワンクリックで確認できるようになりました。過去の育成の計画や実績もすべて見られます。

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——それは大きいですね。これまでだと上書きされるため、時系列で見られなかったのですか。
橋本 そうです。異動してきた社員が数年前にある力量を身に付けた、あるいは教育を受けていたとします。認定されていない場合は、異動に伴ってその情報が消えることが多いんです。その点も解決され、スピード感をもって社員を育成できると期待しています。
ただ、実はデータ管理だけを考えた場合、従来の仕組みを続けることにあまり問題を感じていませんでした。やはり、社員1人ひとりが自分のスキルを見られるようにすることで、自分はどう成長していけばよいかを考えてほしい。それが会社の成長につながると考えています。
設計者個人もOne人事にログインすると、自分がどんなスキルを持っているか・認定されているか、育成の計画や実績など、すべて分かります。社内の他の場所に情報が掲示されている場合も、そこへのリンクが画面にあるので、すぐたどり着けます。
渡邊 力量申請にあたっては、申請した資格を身に付けたエビデンス(証拠)を出してもらう必要があります。One人事導入以前はこれも私が整理していました。これらをシステム化すると手間が省けるうえ、エビデンスを出してもらう作業がスムーズに進み、ありがたいです。将来、エビデンスも含めて、社員が自分でシステムを使って技量の申請ができるようになると、さらに効率化が進むと思います。
