エン・ジャパンは、同社が運営する「AMBI」上で、 39歳以下のユーザーを対象に「入社後ギャップ」についてアンケートを実施した。
約9割が「入社後にギャップを感じた経験がある」と回答
入社後にギャップを感じた経験はあるか質問したところ、87%が「ある」と回答した。
入社後にギャップを感じたことがあると回答した人に対し、「想定より良かったギャップ」を聞くと、「職場の雰囲気」が40%で最多となり、次いで「仕事内容」が31%と続いた。
一方で、想定より悪かったギャップは、「仕事内容」が39%で最も多く、次いで「職場の雰囲気」が38%と続いた。想定よりも悪かったギャップにおいては、男性よりも女性のほうが「仕事量」で10ポイント、「勤務時間・休日休暇」で9ポイント高い結果となっている。
なお、想定通りだったギャップについては、「勤務地」が37%で1位となった。
半数以上が「事前に防げるギャップではなかった」と回答
ギャップを感じたと回答した人に、入社前の企業調べの段階で、事前に防げたギャップだったと思うか質問すると、42%が「そう思う」(そう思う:8%、どちらかと言うとそう思う:34%)と回答した。一方、52%が「そう思わない」(そう思わない:24%、どちらかと言えばそう思わない:28%)と回答しており、半数以上が事前にギャップを防ぐことの難しさを感じていることが分かった。
その理由や具体的なエピソードについて、自由記述のコメントでは次の回答が寄せられた。
- 残業時間や職場の雰囲気などは部署によってばらつきがあり、事前の調べでは分からないから(20代女性)
- 結果を出せばいろいろな部署に行けるという話だったが、現場社員の離職が多く、なかなか自分自身も現場から抜けさせてもらえなかった(20代男性)
- 人事制度の細かいところまでは、入社前に教えてもらえなかったから(20代女性)
- 仲の良いOB・OGがいたとしても、その人の主観や、職場での人間関係に依存した情報に過ぎない。自分のケースでどうなるかはまた異なるため、ギャップを防ぐことは難しいと思う(30代男性)
- 入社後に暗黙のルールが多数あることを知った(30代女性)
- 現場での研修に関しては受け入れ先によるから(30代男性)
また、事前にもう少しチェックすべきだったと思うものについて聞くと、上位は「社員面談」が39%、「求人サイト」「口コミサイト」が同率で34%、「職場見学」が33%となった。
約7割が“入社後ギャップ”が理由で転職を考えた経験あり
“入社後ギャップ”を感じたことがある人に、ギャップが原因で転職したことはあるか質問すると、34%が「転職したことがある」、33%が「転職はしていないが、転職活動をしたことはある」と回答した。
さらに、ギャップがきっかけで転職を考えたことがある人に対し、その原因になった1番のギャップポイントを聞くと、上位は「職場の雰囲気」「仕事内容」が同率で34%、「給与」が33%となった。
また、退職の原因になったギャップの内容について、自由記述では次の回答があった。
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「職場の雰囲気」と回答した人
- あまりあいさつがなく、メンバーとして歓迎されていないと感じた(20代男性)
- 社内の人間関係がとても悪く、ネガティブなうわさ話ばかり聞こえてきて、もっと前向きに働きたいと思った(30代女性)
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「仕事内容」と回答した人
- 入社時に聞いていた仕事内容とは違う業務のほうが多く、自分のやりたいこととの乖離があった(20代女性)
- 仕事内容が、将来の自分自身の市場価値を高めるためには適さないと感じた(20代男性)
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「給与」と回答した人
- 賞与の支給額が想像以上に少ないときがあり、評価制度に疑問を持った(20代女性)
- 年間の営業目標を150%達成しても、評価されずに昇給にいたることはなかった(30代男性)
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査方法:インターネットによるアンケート
- 調査対象:AMBIを利用する39歳以下のユーザー
- 調査期間: 2024年5月3日~6月9日
- 有効回答数:929名
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