給与アップ研究所は、新卒・中途採用を定期的に行っている中小企業の経営者を対象に、「業務可視化と採用に関する実態調査」を実施した。
65.1%の企業が「中途採用の早期離職」に課題を実感
中途採用における早期離職(入社3年以内)を課題として感じているか質問したところ、「非常に課題を感じている」が33.1%、「やや課題を感じている」が32.0%で、合わせて65.1%が課題を認識していることが分かった。
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早期離職の主な理由は「業務とスキルのミスマッチ」が最多
早期離職が起きる主な理由はどのようなことだと思うかという設問に対し、最も多かった回答は「業務内容と求職者の期待・スキルのミスマッチ」が65.7%。次いで、「職場の人間関係の問題」が40.3%、「企業理念や価値観の不一致」が32.8%など、組織文化や職場環境の課題が上位に挙がっている。同結果は、「業務可視化」や「採用段階での業務説明の徹底」が、定着率向上に向けた重要な施策であることを示唆しているという。
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社員に対する目標設定について、3割以上が「不十分」
自社では社員に対する目標設定は明確に行われているか質問したところ、「まったく明確に行われていない」が3.9%、「あまり明確に行われていない」が30.1%という回答となった。
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採用・定着の改善に必要な施策1位は「業務効率化」53.4%
自社で採用と定着の改善のために、取り組むべきだと思うことは何かという問いに対し、「業務効率化」が53.4%で最多となり、次いで「業務内容の可視化と明確化」が38.8%、「DX推進・テクノロジー活用(生成AIなど)」が35.9%と、業務の構造改革・見える化に関する項目が上位を占めた。
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なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査名:業務可視化と採用に関する実態調査
- 調査主体:給与アップ研究所
- 調査方法:インターネット調査(IDEATECH提供「リサピー」)
- 調査期間:2025年4月24〜28日
- 調査対象:新卒・中途採用を定期的に行い、人事制度の意思決定に関わる中小企業(従業員300名未満)の経営者103名
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