レバレジーズが運営するフリーター・既卒・第二新卒向け就職支援サービス「ハタラクティブ」は、「若者しごと白書2025」をリリースした。
高卒正社員の賃上げ幅が大卒を上回る
「若者しごと白書」における2024年と2025年の比較結果から、「賃上げがあった」と回答した割合は、高卒正社員で3.4ポイント減少した。一方、大卒正社員で2.2ポイント増加していることが明らかとなった。
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賃上げを経験した高卒正社員にその賃上げ額を聞いたところ、「3000円未満〜1万円未満」と回答した割合が8.8ポイント減少し、「1万〜3万円未満」と回答した割合は10ポイント増加してした。大卒正社員においても、2024年と比較して賃上げ額が「1万〜3万円未満」と回答した割合は5ポイント増加しており、全体として賃上げを実施した企業では、2024年よりも、賃上げ額の水準が上昇している傾向が見られる。
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正社員の手取り月収を学歴別で比較したところ、大卒正社員のほうが高卒正社員よりも手取り額が高い傾向が見られた。2024年度と2025年度の手取り月収を比較すると、高卒正社員では「20万円以上」と回答した割合が4.4ポイント上昇したのに対し、大卒正社員は0.8ポイント減少。この結果から、大卒正社員の手取り月収よりも高卒正社員の手取り月収のほうが上昇幅が大きいことが分かる。
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若者の副業収入、約半数が2万円未満
副業経験がある人の副業における平均月収で最も多かったのは「5000〜1万円未満」で18.6%となり、3万円未満が全体の67.5%を占めている。わずかながらでも、追加収入を得る目的で副業を行っている人が多いことがうかがえる。
一方、月に4万円以上の収入を得ている層も18.2%存在し、中でも「10万円以上」が2.9%と、副業を本格的な収入源としている層も一定数存在していることが明らかになった。
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学歴別に副業の平均月収を比較すると、高卒正社員では「5000〜1万円未満」が20.2%、大卒正社員では「1万〜2万円未満」が18.6%で最多となった。また、「若者しごと白書」における2024年と2025年の比較では、高卒・大卒ともに「5000〜1万円未満」「2万〜3万円未満」の収入層が増加していることが分かった。特に、大卒正社員では「4万〜5万円未満」の層が10ポイント増加しており、相対的に、副業収入は大卒正社員のほうが高い傾向が見られる。
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若手正社員が転職したくない理由、「今の収入に満足しているため」が1位
現在転職活動をしておらず、「将来的にも転職を考えていない」と回答した若手社員にその理由を聞いたところ、最も多かったのは「今の収入に満足しているため」で30.1%となり、次いで「職場の人間関係が良好なため」が25.9%、「残業がないため」が24.8%と続いた。
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2025年に調査した「若者しごと白書」によると、若手社員が「転職活動を希望する理由」として、「今より多くの収入を得たいため」が63.4%と圧倒的多数を占め、ほかの項目を大きく上回る結果となった。このことから、収入面の向上が転職を検討する際の主要な判断軸になっていることがうかがえる。
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なお、調査の概要は次のとおり。
「ハタラクティブ 若者しごと白書2025」
- 調査目的:18~29歳のフリーター・正社員の働き方・キャリア観の把握
- 調査期間:2024年11月11~20日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:2024年11月時点で満18~29歳のフリーター、正社員の男女
- 集計対象:2000人(高卒正社員 男性:250人、高卒正社員 女性:250人、大卒正社員 男性:250人、大卒正社員 女性:250人)
- 発行年:2025年2月
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