PKSHA Technologyは、11月18日に事業戦略説明会を開催。さらに、人材紹介企業、人材メディア、事業会社の人事向けの新サービス「キャリアコーチングAI」の提供を発表した。
2014年のAIソリューション事業として創業し、AI SaaSや独自LLMの開発など、AIに関するさまざまなソフトウェアを提供してきた同社。代表取締役の上野山勝也氏は、2025年を「各領域のAIエージェント化が加速した年」と総括する。4月には、さまざまなAIエージェントを提供するサービス「PKSHA AI Agents」をローンチし、「人の仕事をすべてオートメーション化するのではなく、働いている人と共同することで生産性が2倍になるような使い方が広がってきている」と述べた。
また、新しい事業領域として「AI Powerd Worker」を提唱。これは、人とAIが密に連携して働くことで、能力や生産性、その人が成し遂げたいことなどが拡張されるという考え方だ。
同社ではこれまで、人事領域のソリューションやサービスをパッケージ化して「AI Suite for HR」として提供してきたが、これらのAIを使いこなせる人材も組み合わせて提供することで、AI Powerd Workerの実現に至るとしている。
さらに同社は、人事領域の新サービスとして「キャリアコーチングAI」の提供を発表した。これは、人材紹介企業、人材メディア、事業会社の人事を対象としたサービス。AIが聞き役・整理役となることで、求職者は人間相手には躊躇する本音を気兼ねなく話せ、その過程でAIがユーザーの行動変容を促すことにより、自身の潜在的な価値観や動機を言語化できるというものだ。企業にとっては、入社後のミスマッチや早期離職の防止が期待できる。
担当者の眞鍋優氏は、「今は、人材紹介や求人メディアの運営者にとって、求職者にとってその求人がマッチしているかというよりも、その求人に応募してもらうことに対してインセンティブが働きやすい構造になっている。その結果、求職者の本音や価値観を効率的に集めていく仕組みになっていない」と指摘した。
「キャリアコーチングAIによって、人間相手には躊躇してしまうような本音や考えを、気兼ねなく話せる心理的に安全な環境を求職者に提供できるようになる。企業にも、人材紹介エージェントが、どこよりも早く良い人材を推薦してくれるといった体験を提供できると考えている」(眞鍋氏)
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