「技術職が働きやすい企業ランキング」は、『日経業界地図 2018年版』(日本経済新聞出版社・刊)に記載されており、2017年4月1日~2018年3月31日の期間に「キャリコネ」に職種「技術」のユーザーから10件以上の評価が寄せられた企業を対象に実施している。
「キャリコネ」会員のうち、勤務先を評価対象企業に選択した人が回答しており、以下の6項目の平均点で採点を行った。
- 労働時間の満足度―残業や長時間労働がないか
- 仕事のやりがい―楽しいか、意義を感じるか
- ストレス度の低さ―心身に疲弊感はないか
- 休日の満足度―休みがあるか、有休を取れるか
- 給与の満足度―金額は十分か、割に合うか
- ホワイト度―ブラック企業でないかを総合判断
1位はトヨタ自動車で、技術系コースで新卒入社した場合は、先端研究や生産ライン設計・導入、情報システムなど、さまざまな配属先がある。修士修了の初任給は22万9000円となっており、3年で基礎固めをするOJTプログラムや海外を含めた研修派遣など、人材育成制度も充実している。
また、柔軟な働き方が選択できる各種制度を整備しており、事業所内の託児所も充実するほか、仕事にやりがいを感じられるという声も多く、全項目で高得点を獲得した。
2位はソニーで、2012年から新卒採用でコース別採用を取り入れており、内定時におおよその配属がわかる仕組みとなっている。技術系では50種類以上のコースがあり、「ソフトウェア設計」でもゲーム、カメラ、スマートフォン、テレビなど、携わる商品により業務が異なる。
エンジニアに特化した表彰・認定制度を用意するなど、技術力を上げるための環境づくりに注力しているほか、「自由な社風」という口コミが多く、ストレス度の低さでは1位となった。
3位はデンソーで、2019年3月卒業予定の新卒以降、コース別採用を開始しており、技術系ではソフトウェア領域に携わる「モビリティソフトエンジニアコース」、生産技術職の採用を目的とした「モノづくりエンジニアコース」、配属先を限定しない「ポテンシャルコース」を用意している。
働き方改革関連では、オフィス部門の全社員約2万人にテレワーク制度の対象を拡充しているほか、「やりがい」「給与の満足度」が高い。
4位は新日鉄住金ソリューションズで、技術系では「アプリケーションスペシャリスト」「ITスペシャリスト」「研究開発」といった職種があり、深夜残業・休日出勤の禁止を基本に、9連休を年に最低1回取得することを奨励する「リフレッシュ連9制度」などを用意する。また、IT系やビジネススキル系の資格取得に対する奨励制度なども充実している。
5位は三菱重工業で、技術系では研究開発、設計、製造技術、システム開発など幅広い職種がある。働き方改革では、男女ともに私生活と両立させながら柔軟に働けるよう各種制度が整備されており、「休日の満足度」で高い得点を獲得した。