HRzine

注目の特集・連載

より良いエンジニア採用のため転職エージェントが求めること、第一は採用する理由の言語化――マイナビ 松田正吾氏

  • ブックマーク
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 超売り手市場が続くITエンジニアの採用環境において、転職エージェントとの付き合い方が、採用効率を左右するといっても過言ではない。自社にフィットする、より良い人材を紹介してもらうために、企業の人事担当者が気をつけるべきこととは何なのか。今回は、株式会社マイナビ 紹介事業本部 事業企画統括本部 統括本部長 松田正吾氏にその点を聞いた。

RAも求職者の履歴書・職務経歴書を読み込んでマッチング

――ITエンジニアの転職支援を行うエージェントが数ある中で、御社の特徴を教えていただけますか。

 1点目は、各業界・企業情報に精通した高い専門性があることです。我々は、総合型のエージェントとして、様々な領域の求職者様や企業様を支援しています。業界ごとの組織体制になっているため、各業界の採用動向を熟知した上で支援できるという強みがあります。

 2点目は、求職者様を支援するキャリアアドバイザー(以下、CA)と、企業様を支援するリクルーティングアドバイザー(以下、RA)が、非常に近い距離で協働している点です。企業様からの情報と、求職者様の情報をリアルタイムに共有できることで、鮮度の高い情報をもとに、しっかりと訴求できるメリットがあります。

 3点目は、アルバイトや就職といった段階からマイナビのサービスを利用されている方が多くいらっしゃることで、認知度が高く、転職活動を行う際にも信頼いただきやすいという点があります。

松田 正吾氏
松田 正吾(まつだ しょうご)氏
株式会社マイナビ 紹介事業本部 事業企画統括本部 統括本部長。
2005年にマイナビ(旧 毎日コミュニケーションズ)に入社。IT、製造業、金融、医療、保育業界のCA、RAを担当。2013年よりプロモーション、マーケティング、事業推進、事業管理部門を担当し、現在に至る。

――御社では、どのようなプロセスで求職者と企業のマッチングを行っていますか。

 基本的には業務システム上でスキル・経験などからマッチングしていますが、アナログに近い仕組みで行っている部分もあって、CAが面談前に求職者様の履歴書や職務経歴書を読み込んで、いくつかのパターンで仮説を立てながら自らマッチングを行っています。

 これは弊社の特徴かもしれませんが、企業様を担当するRAも、求職者様の履歴書や職務経歴書を読み込んで、じかに情報収集を行った上で、自分が担当している企業様と照らし合わせてマッチングを行う仕組みもあります。求職者様との面談を通じて得られた非言語情報も大切にしながらマッチングを行う傾向が強いと思います。

ITエンジニア転職希望者の最近の傾向は?

――超売り手市場が継続していると思いますが、他にも何かIT領域の転職市場で見られる傾向はありますか。

 キャリアチェンジしたいという求職者様が増えているように感じています。例えば、SIerにいた方がコンサルティングファームや監査法人、事業会社への転職を希望されるケースなどですね。これは、企業様のニーズが増え、露出も増えているために、目に留まりやすいという背景もあると思います。昨今は、事業会社の中でもデジタル化が進んでいて、内製化を図っている企業様も多いですし、コンサルティングファームでも、絵を描くだけでなく実装の部分まで一気通貫でサポートする企業様も増えていますので。同様に、監査法人でも、会計監査だけでなく、システム監査のニーズが増えており、エンジニアが活躍できるフィールドが広がっているといえるでしょう。あとは、一部、若手の方の中には、SIerからWeb系に移る方もいらっしゃいますね。

――やはり求職者からの希望年収は上がっていますか。

 そうですね。「現年収同等か、できる限り高い報酬をいただきたい」という希望を持って転職を検討されている方が多いと思います。その一方で、年収を下げてでも、残業を減らしてプライベートの時間を確保したいという方も、一定数いらっしゃいますね。

――求職者からの希望としてよくあるものは何でしょう?

 エンジニアに関していえば、「商流を上げたい」と希望される方は、多くいらっしゃいます。例えば、現職では、間に別の会社をはさんで請け負っているので、ユーザーの顔が見えなくてモヤモヤしている、といったケースですね。このニーズは昔から多かったと思うのですが、先ほど申し上げたとおり、エンジニアが活躍できるフィールドが広がったことで選択肢が増えているため、より高まっているのだと考えています。

――職種によって採用したい年齢層はやはり違うものですか。

 年齢は問題にされなくなってきていますね。若手であればポテンシャル採用ということで、育成する前提での採用をされますし、30代、40代なら、その年齢に応じた経験が見合っているかどうか判断して、採用される企業様が多いです。監査法人に限れば、年齢が上がれば上がるほど、高い業務知識を求められる傾向にありますが、その求められる経験を積んでいるかどうかが重要になってきます。

※この続きは、会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。



  • ブックマーク
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

  • 野本 纏花(ノモト マドカ)

    フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり・セルフブランディングにFacebookを活用しよう』がある。

  • 市古 明典(IT人材ラボ ラボ長)(イチゴ アキノリ)

    1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、資格学習書と開発者向けWebメディア両方の経験を活かして「資格Zine」を立ち上げ。2017年7月にその拡張版として「IT人材ラボ」をスタートさせた。

バックナンバー

連載:転職エージェントに聞きました
HRzine
2020/05/08 06:00 /article/detail/2098
All contents copyright © 2020 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.0