「グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド2020」は、世界119か国、約9000名の人事部門責任者、管理職などへのアンケートをもとに、組織のあるべき姿について解説したもの。技術進展のパラドックスにある「人間的な組織」の重要性について焦点を当て、その実現のためには企業がどのように対応すべきかを、テーマ別に掘り下げている。
同レポートでは、「パーパス(存在意義)」「ポテンシャル(可能性)」「パースペクティブ(展望)」の3つの視点に沿って、企業が準備すべき9の人事・組織トレンドをまとめた。
「パーパス(存在意義)」としては、帰属意識、ウェルビーイング実現に向けた仕事のデザイン、世代を超えた労働力というキーワードで、個性を追求しつつ帰属意識を醸成する必要性を述べている。
「ポテンシャル(可能性)」としては、スーパーチーム、ナレッジマネジメント、新しいスキルの獲得を超えてという3つのキーワードを提示。変わり続ける現実の中、安心を見つける手段として捉えられる組織が、生産性を向上させ、競争で優位に立てると指摘する。
「パースペクティブ(展望)」としては、報酬の難問、人材戦略の手綱を握る、倫理と労働の未来というポイントで、不確実な時代だからこそ、それを脅威としてではなく可能性の広がりと捉え、思い切った行動をするべき、と訴えている。