LITALICOは、同社の子会社LITALICOメディア&ソリューションズが運営する障害福祉分野に特化した就職・転職支援サービス「LITALICOキャリア」において、取り扱い求人件数が5000件を突破したことを発表した。
国内で障害のある人の数は、年々増加傾向にある。それに伴い、国が提供する障害福祉サービス(居宅介護・就労支援サービスや児童発達支援・放課後などのデイサービスなど)の利用者数は118.3万人、施設数も7万8968と年々増加傾向にあり、障害のある人の生活を支える重要な社会資源となっている。
障害福祉サービスの従事者はおよそ80万人だが、施設数の増加に伴い、深刻な人手不足の課題を抱える事業所も少なくない。障害福祉分野の人材市場は「仕事の大変さ」や「給料の低さ」といったイメージも根強く、業界外の人材が入りにくい状況でもある。より質の高いサービスを利用者に提供するために、保育分野などの周辺領域や他業界から多様な人材を業界に呼び込み、活躍につなげていくことが重要とされている。
こうした状況を受けてLITALICOキャリアは以下のようなサービスを展開している。
- 求職者目線に沿った豊富な求人情報でミスマッチを解消
- LITALICOキャリアが会員向けに行ったアンケート調査によると、「仕事を選ぶ際に大切にしていること」は、約60%の人が「経営者の理念や事業所方針」を、約80%の人が「職場の雰囲気・人間関係」と回答していた。そのため、求人情報ページでは、事業所の理念や支援方針、職場の雰囲気なども写真を多用して紹介。入職後のギャップやミスマッチの解消に役立っている。
- 求人掲載料は無料、障害福祉分野で働く情報を集約するプラットフォームに
- LITALICOキャリアでは、事業所は求人を無料で掲載できる。求人原稿は、専任スタッフが丁寧に事業所にヒアリングをしながら作成するため、支援の特徴や設立の背景といった事業所ごとの特徴や魅力が伝わりやすい情報となっている。
- 求職者・事業所双方のニーズを満たす人材紹介サービスも展開
- 障害のある子どもをサポートする障害児通所施設では、施設数の増加や報酬改定により、児童発達支援管理責任者や保育士など、資格保有者の採用競争が激化している。LITALICOキャリアでは、求人メディアに加えて人材紹介サービスを提供することで、事業所個別の採用要件に合致する人材の紹介を実現するとともに、求職者側にもキャリア観の醸成や志向に沿った求人を提案するなど、事業所と求職者双方をサポートしている。
なお、LITALICOキャリア メディア事業責任者の矢島歩氏は、同メディアの役割として次のように話している。
「求職者の方とお話をしていると、コロナ禍を経て働き方を見直したい、生きづらさを抱える方の支援がしたいと、異業種から障害福祉業界へ転職される方が増えていると感じます。私たちはそうした方々の興味や期待に応えるサービスの提供を通じて、障害福祉業界のさらなる活性化へ貢献していきたいと考えています。そうすることで、エンドユーザーである障害のある方や生きづらさを感じる方達の生きやすさや自己実現に寄与していきたいと思っています」(矢島氏)