パーソルキャリアは、同社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」において、2020年12月の転職求人倍率をまとめた「doda 転職求人倍率レポート」を発表した。
2020年12月の転職求人倍率は、前月比+0.23ポイントの2.02倍となった。求人数は前月比103.4%、前年同月比72.9%となった。転職希望者数は前月比91.9%、前年同月比113.6%だった。
業種別では、「その他」を除く8業種のうち「メディア」「金融」以外の6業種で前月より求人数が増加した。求人の増加率が最も高かったのは、「小売・外食」(前月比112.7%)、次いで「商社・流通」(前月比111.1%)だった。職種別では、11職種のうち「専門職」を除く10職種で前月より求人数が増加した。求人の増加率は、高い順に「事務・アシスタント系」(前月比116.9%)、「販売・サービス系」(前月比114.9%)となった。
今回の結果を受け、doda編集長 喜多恭子氏は次のように述べている。
「12月は、11月に引き続き来期を見据えて事業拡大のための採用を始めた企業や、2020年上期に採用を中断していた企業が本格的に採用を再開する動きがあり、求人数は増加しました。一方、転職希望者数は、例年同様、年末にかけて減少したため、求人倍率は上昇しました。ただし、多くの企業が経験者や即戦力となる人材を中心に求めていることから、採用の難易度が高くなり、転職活動期間が長期化する傾向が見られます。今後の需給バランスを注視するとともに、転職希望者は自身の経験やスキルの棚卸しをおこない、不足している部分については、自社内だけでなく、社外での活動を通じて経験を積むなどすることで、より希望に合った転職活動を進めることができるでしょう。
2021年1月の求人数は微減または横ばいで推移し、転職希望者数は例年通り、4月入社を目指して1月から転職活動を始める人が多くなり、増加する見込みです。3大都市圏を中心に再び緊急事態宣言が発令されましたが、Web面接の普及や対象範囲が限定的であることから、2020年4月・5月ほどの影響はないと予想されます。しかし、最終面接は対面で行いたいと考える企業も一定数あり、転職活動期間がより長期化する可能性があります」(喜多氏)