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64%が研修を半分以上オンラインで実施、課題は「社員同士の関係性が強くならない」など

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 MONは、従業員100名以上の企業に勤める人事・教育担当103名を対象に、コロナ禍における企業研修に関する調査を実施し、結果を発表した。調査期間は2021年1月5日~7日。

 2020年に実施した社員研修における、オンライン実施と対面(オフライン実施)の比率について尋ねたところ、「全てオンラインで実施した」17.5%、「半分以上オンラインで実施した」34.0%、「オンラインと対面半々で実施した」12.6%と、計64.1%が半分以上の研修をオンラインで実施したと回答した。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、これまでの働き方を大きく変えることが求められた年だったが、研修においても多くの企業がオンラインでの研修を導入した様子がうかがえる。

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 一方で、オンライン研修を実施したと回答した人へ、研修を受けた社員の理解度はどうだったか尋ねたところ、「対面の時と比べて理解できていないと思う」と答えた人が46.8%、研修を受けた社員の満足度についても「対面の時と比べて満足できていないと思う」と答えた人が45.5%と、それぞれ半数近い回答を集めた。オンライン研修の導入までは進んだものの、必ずしも納得いく内容にはならなかったことがうかがえる。

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 オンライン研修における課題を深掘りすべく、「オンライン研修で人事・教育担当者として不安・不満に感じたことは何か」を聞くと、「社員同士の関係性が強くならない」という回答が53.2%。続いて「他者からの発見、気づき、刺激がない」42.9%と、参加者が各々の自宅や席から研修を受けることになった結果、社員間での交流不足やそれに伴う気づきの不足を懸念する人が多いことが分かった。人事・教育担当者からの個別回答でも、「自分以外にほかの人の動きや様子を観察し、気づきを得るといったことや休憩時間等のコミュニケーションが補いきれない」「対面での研修が減ったことでコミュニケーション機会が少なくなり、例年に比べて新入社員同士での交流や情報共有があまりできていないように感じた」といった声が挙がった。

 また、内容面や理解度に関する不満については「実施できる内容に限りがある」41.6%、「社員が研修を真面目に受けているのか分からない」40.3%という結果になった。人事・教育担当者からの個別回答では「対面であれば、その時々の姿勢や反応や雰囲気等で理解度や満足度が体感できるが、オンラインではそのような雰囲気をくみ取るのが難しい」といった意見が挙がった。

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 さらに、「対面研修からオンライン研修への切り替わりが進んだ結果、例年対面で行っていたにもかかわらず実施しなくなった研修はあるか」という問いに対しては、64.9%が実施しなくなった研修があると回答。具体的には「ロールプレイング」や「グループワークによる演習授業」など、研修受講者間の会話や交流がポイントとなるような研修が挙げられた。先の質問で社員同士の関係性や他者からの気づきの不足を不満に感じていた人が多かったのには、そもそもそれらを醸成できる研修がオンラインでは実施しにくかったという理由もあることが見て取れる。

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 2021年に実施を計画している社員研修について、オンライン実施と対面実施の比率を聞いたところ、「全てオンラインで実施する予定」8.7%、「半分以上オンラインで実施する予定」24.3%、「オンラインと対面半々で実施する予定」16.5%という結果になった。現時点で合計49.5%がオンライン研修の実施を既に予定していることが分かった。未定と答えた人が29.1%いたことも踏まえると、2020年と同様にオンライン研修を多くの企業が引き続き導入することが想定される。

 オンライン研修を多く実施する理由については、やはり「新型コロナウイルスの感染拡大が気になるから」が70.6%で最多。対面研修を多く実施する理由については「オンライン研修では実施できる内容に限りがあるから」が62.5%で最も多かった。

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HRzine編集部(エイチアールジンヘンシュウブ)

労務管理から戦略人事、日常業務からキャリアパス、HRテクノロジーまで、人事部や人事に関わる皆様に役立つ記事(ノウハウ、事例など)やニュースを提供しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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