ブリヂストンは、2022年度定期採用活動(総合職)より職種別採用を導入すると発表した。採用後に適正を見て配属を決める、従来型の「ポテンシャル採用」に加え、対象となる職種をあらかじめ決める「職種別採用」を導入することで、職種志向が強くキャリアプランが明確な優秀人財の採用を強化する。
同社は、中長期事業戦略の実行化を支えるHRX(ヒューマンリソーストランスフォーメーション)を推進しており、2021年1月には、ジョブ型コンセプトを一部導入した新しい人事制度に移行した。今回新たに職種別採用を導入することで、人材ポートフォリオの明確化と人材の採用・育成・最適配置を進め、経営体質のさらなる強化につなげていくという。
職種別採用では、「デジタル職」や「研究開発職」「セールス・マーケティング職」など、職種ごとに募集コースを設ける。学生は、応募時に希望する職種を選択し、内定と同時にその職種への配属が確約される。採用活動には、配属先の従業員も参加し、その職種に最適な人材を採用。また、入社後は、「社内公募制度[1]」や「ジョブマッチング制度[2]」を活用し、本人のキャリアパスによって職種変更も可能とする。
同社は、「2050年にもサステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社であり続けること」をビジョンとして掲げ、その実現に向けて中長期事業戦略を推進している。中長期事業戦略の実行化を支える多様な人材の成長・活躍を促進するため、人事システム・組織の抜本的改革、人材採用・育成強化など、同社独自のHRXを推進しており、今回の「職種別採用」導入は、そうした取り組みの一環となる。
ブリヂストンの2021年・2022年度採用人員計画
注
[1]: 人材を求める部署が募集職種を社員に公開し、応募者から選抜する人事異動制度
[2]: 社員自らが能力や強み・実績を人事データベースに登録し、高度な専門性やスキル、知見を持つ人材を必要とする部署のニーズと符合させる人事異動制度