パーソルキャリアの転職サービス「doda(デューダ)」は、2021年1月の転職求人倍率をまとめた「doda 転職求人倍率レポート」を発表した。
2021年1月の転職求人倍率は、前月比-0.19ポイントの1.83倍となった。求人数は前月比104.2%、前年同月比77.1%。転職希望者数は前月比114.8%、前年同月比109.3%だった。
業種別では、「その他」を除く8業種のうち「メーカー」以外の7業種で前月より求人数が増加した。求人の増加率が最も高かったのは、「メディア」(前月比108.7%)、次いで「商社・流通」(前月比108.2%)。職種別では、11職種のうち「技術系(電気・機械)」「専門職」を除く9職種で前月より求人数が増加した。求人の増加率は、高い順に「販売サービス系」(前月比115.4%)、「営業系」(前月比106.0%)となった。
doda編集長の喜多恭子氏は、今回の調査結果について次のように解説している。
「1月は、緊急事態宣言が発令されましたが、求人数は増加しました。理由は、2020年4月・5月と比較するとWeb面接が普及していることや対象範囲が限定的であること。加えて昨年末に引き続き来期以降の事業成長を見据えた採用を進める企業や、2021年度の新卒採用に慎重だったことによる人材不足を中途採用でカバーする動きがあったことも要因となりました。一方、転職希望者数は、例年と同様に4月入社を目指す動きから大幅に増加したため、求人倍率は下降しました。
2月の求人数は例年どおり微増または横ばいで推移、転職希望者数も、例年どおり4月入社を目指した転職活動が活性化するため増加する見込みです。事業変革は国内においても企業の最優先事項となっており、ITインフラ整備・情報セキュリティ構築などDX推進に関連する採用を強化する企業が引き続き増えていくと予想されます」(喜多氏)