EY新日本有限責任監査法人(以下、EY新日本)は、データ&テクノロジー分野を専門とする人材(以下、テクノロジー人材)を対象とした新人事制度(評価・報酬)および育成・キャリア形成を支援するフレームワークを2021年7月から導入する。
EY新日本はデータドリブンな監査を通じて、EY新日本と監査先企業双方の生産性向上、全量データ分析を基にしたリスクの識別や洞察の提供、コミュニケーションを深化させることによるガバナンス向上への貢献など、さらなる監査品質の向上と新たな付加価値の提供を目指している。多くの監査先企業が、自社の事業や業務でデジタルトランスフォーメーション(DX)を推し進める中、監査プロフェッショナルに加えて、テクノロジー人材が果たす役割は今後ますます重要になっていく。同社は、テクノロジー人材の採用強化とデータ&テクノロジー分野でのさらなる専門性向上を図っており、その実行の加速・強化に向けて新制度導入を決定した。
テクノロジー人材の育成・キャリア形成の支援を目的とする新たなフレームワークでは、テクノロジーを8つの専門分野に分類。各分野に属する職種ごとに定められる役割や専門性、ランク別に必要なスキルと習熟度を定義することで、テクノロジー人材の役割の透明性と可視性を高め、スキル向上とキャリア開発を加速させることを目指す。EYグローバルでは、グローバルネットワークを活用した人材同士の交流や知見の融合などを通して、メンバーの一人ひとりが個性や能力を最大限発揮できるよう積極的にサポートする。
また、新たな人事制度(評価・報酬)ではフレームワークで定義されたランクごとに求められる行動基準の達成度、業務上の成果や組織への貢献度等に応じて評価し、処遇へと反映させる。
具体的には、2020年7月に設置したアシュアランスイノベーション本部の体制構築に加え、同制度の導入によりテクノロジー人材の市場価値に応じた競争力のある報酬水準、自律的なキャリアパスの構築、個人の成長を促進する環境の整備といった多角的な仕組みを実現させる。テクノロジー人材の採用により一層注力し、データ&テクノロジー分野での専門性を向上させ、先端技術を活用した既存サービスのデジタル変革を推進する。
また、2023年までにデジタル人材(テクノロジー人材など多様な専門家のほか監査プロフェッショナル含む)800名をアシュアランスイノベーション本部に集中化し、監査業務のさらなるデジタル変革の推進を目指す。