EDGEは、発達心理学をベースとした独自の指標で、社員一人ひとりの価値観の拠り所を可視化し、目標設定やマネジメント、適正配属に活用するためのサーベイとして「エアリーマネジメントクラウド」の提供を開始した。
エアリーマネジメントクラウドは、成人発達理論や発達心理学、ポジティブ心理学などをベースとした独自の指標で、分類された意識構造のどの段階にいるのかを診断し、それを基に価値観や幸福度を可視化する。行動分類としての利己/非利己/利他、視点の範囲としての一人称/二人称/三人称、仲間の範囲として自身のみ/帰属する組織/自身により限定した範囲、などを区分してそれぞれの段階における行動原理をつまびらかにする。
そして、診断結果により、社員一人ひとりの現在の状況や価値観に合わせた日々の声がけ、フォローなどを可能とし、社員一人ひとりに寄り添う伴走型のマネジメントを実現。また、社員全体の価値観の分布やばらつきを明らかにすることで、ピープルアナリティクスの観点から適切な人事施策や組織戦略を実行することを後押しする。
診断はWeb上の50問程度の質問に回答するだけで行え、必要な時間は5分程度。設問内容は、回答する本人自身に向けた設問となっており、自分の上司や組織に対しての評価を行う設問と比べ忖度(そんたく)されにくい設問となっている。診断結果は社員本人にもフィードバックされ、その内容には客観的に見た現状や次のステップへの成長ポイントが記載されるため、社員本人も有効活用できる。
同社は、エアリーマネジメントクラウドの活用シーンとして、以下を想定している。
組織づくりや人事異動に活用するケース
「短期的な成果や決まったやり方を全員が履行することで成果を上げる組織」と「新しいサービスや新しい価値を生み出し、クリエイティビティが求められる組織」では求められる成果の質が違う。意識構造にばらつきがあったほうがよいのか、画一的なほうがよいのか、上司が部下とどのような関わり方をする人がよいのか、などを設計し戦略的な人材配置を可能にする。
マネジメントや教育に使うケース
「自律心や独立心が強い」「承認欲求が強い」「自分のオリジナリティにこだわる」「指示がないと動けない」など部下のタイプはさまざまだが、これらも意識構造の違いが行動原理に根付いているからこその違い。上司が“自分とは価値観が違う”ことを認識した上で部下に合わせた声がけや目標設定をできれば、部署の生産性を格段に上げ、部下のエンゲージメントを高め、上司のマネジメントや部下育成に対する難易度を下げられる。
経営者の思いを効率的に伝えていく際に利用するケース
ミッション・ビジョン経営を標榜する経営者は多いものの、共感を得られるのは利他主義で考え、仲間の範囲が広く、かつ三人称の視点で考えられる社員。そういった社員の出現率は極めて低く、大半の社員は腹落ちしないというのが失敗の典型的なメカニズムとなっている。どの段階の意識構造の社員が多いのか、それによってメッセージの伝え方を変えることで経営者の想いを浸透させやすくなる。