ネオキャリアは、同社が提供する人事向けクラウドサービス「jinjer 経費」において、9月16日より電子帳簿保存法のスキャナ保存の要件に対応する機能を実装した。同機能の実装により、電子帳簿保存法における電子データのスキャナ保存要件である「真実性の確保」と「可視性の確保」を担保し、企業のデジタル化推進を後押しするという。
電子帳簿保存法とは、国税関係の帳簿類や証憑類の全部、または一部を電子データで保存することを認めた法律。取引企業との契約書締結や請求書を電子データで受領した場合は、原則電子保存のみが認められ、紙で受領した場合は書類をスキャナ保存することが認められる。jinjer 経費を活用することで、これまで紙で保管していた電子データをシステムで管理することができ、企業のデジタル化をサポートする。
2022年1月に施行される改正・電子帳簿保存法では、電子データを保存する際に必要な税務署への事前申請が不要になるほか、タイムスタンプの付与も不要になる。法律上の規制緩和により、今後、電子帳簿保存法に対応するシステムはさらに普及していくことが予測される。
電子帳簿保存法対応における電子データの保存要件を満たすためには、「真実性の確保」と「可視性の確保」を担保させる必要がある。jinjer 経費を利用すると、申請された電子データに自動でタイムスタンプ[1]が押されるほか、訂正や削除履歴もシステム上で確認することが可能なため「真実性の確保」を担保。また、スキャナ保存された電子データは検索機能で速やかに確認できることから、2つ目の要件である「可視性の確保」も担保する。
電子帳簿保存法に対応したシステムを導入するメリットは次のとおり。
- ① 書類保管スペースの軽減
- 紙のやり取りや国税関係書類の保管スペースが削減され、手間や場所における物理的なコスト削減が見込まれる。
- ② 経理業務の効率化・リモートワークの促進
- これまで障壁となっていた「経理業務に関わる紙の受け渡し」がなくなり、経理担当者の働き方改革などの促進・新しい働き方の実施が可能になる。
- ③ コンプライアンスの強化
- データとして適切に保存されるため、経年劣化や災害による損失、人の手による過失、不正への対応がより強固になる。
注
[1]: 同社は、サイバートラストの「iTrust リモート署名サービス」を利用してタイムスタンプの付与が可能。