リクルートマネジメントソリューションズ 組織行動研究所は、9月16日〜21日に「若手・中堅社員の自律的・主体的なキャリア形成に関する意識調査」を実施。同調査結果から見える実態について、以下のように公表した。有効回答数は613名。
「自律的・主体的キャリア形成」に対する認識にばらつき
「意味すること(図表1)」と「重要だと思うこと(図表2)」の認識にばらつきが確認された。また、「10.自分に合った働き方を主体的に選択すること」は20代後半に比べて30代前半の選択率が高いこと、「4.社外でも通用する専門性を身につけること」「8.新しい経験にチャレンジしながら、自ら成長機会を作っていくこと」は専門知識・技術の更新スピードが速い仕事をしていると認識している群のほうが選択率が高いことから、自律的・主体的なキャリア形成における優先順位は、ライフステージや職務特性によって異なる可能性も示唆された。
約3分の2は「自律的・主体的キャリア形成」に関する会社からの期待を感じている
自身が重要だと思うこと(図表2)との比較において、会社からの期待のほうが相対的に多く選ばれていたのは「6.何事も成長機会と捉えて、目の前の仕事に主体的に取り組むこと」「8.新しい経験にチャレンジしながら、自ら成長機会を作っていくこと」、自身が重要だと思うことのほうが相対的に多く選ばれていたのは「10.自分に合った働き方を主体的に選択すること」だった。
キャリアを考える上で、仕事場面に限定した狭義のものだけでなく、生活全般における長期的なライフキャリアという視点の重要性が提唱されることも増えてきているが、個人が主体的に働き方の選択を行うことを重視しているという今回の結果は、その流れに符合しているといえる。
「自律的・自主的キャリア形成」を望んだり必要だと感じたりしている人が約8割、一方で息苦しさも
「自律的・主体的キャリア形成」については、総じて前向きに考える意見が多かったが、その一方で「息苦しさや難しさ」を感じていることも理解した上での支援が必要である。
このほか、「自律的・主体的キャリア形成」への意欲変化の理由やきっかけ、キャリア形成に役立っているもの、会社・職場への要望などについての調査結果は、同調査レポートを参照のこと。