ロバート・ウォルターズ・ジャパンは1月26日、日本を含めた世界約31ヵ国、数千職種の給与相場を無料検索できるオンラインツール「給与調査2022」の公開にあわせ、首都圏、関西圏を中心に国内で働く会社員855人と、国内170社が回答を寄せたアンケート調査結果などを基に、国内の採用・給与動向を発表した。
同調査の調査期間は2021年10月~11月。具体的な調査結果は以下のとおり。
95%以上の企業が中堅社員に賃上げを予定
国内170社のうち、67%の企業が役職を問わず最大5%の賃上げを調整していることが判明。ビジネス現場の中核を担う中堅社員に対しては、96%の企業が「1~10%」またはそれ以上の賃上げを予定していると回答した。これに対し、会社員側の昇給割合の期待値は1位「1~5%」(62%)、2位「6~10%」(23%)であった。2021年の同調査と比較すると、グローバル市場が回復し、2022年は双方の期待値がより楽観的になっていることが示唆できるという。
ボーナス支給、企業回答と会社員の期待値にギャップ
ボーナスは、70%の企業が支給を予定していると回答。支給額として最も多かった回答は、役職を問わず基本給1年分の「1~10%」であった。一方、会社員側の期待値としては半数がボーナス支給を期待しており、希望額の1位は、基本給1年分の「21%以上」(39%)という結果となった。企業側のボーナス提示額で最も多かった「1~10%」のボーナス支給を期待していると回答した会社員はわずか28%であることから、企業回答と会社員の期待値に大きなギャップがあることが分かる。
際立つミドルシニア層の人材不足
93%の企業が人材不足に懸念を示し、そのうち48%が 「非常に懸念している」と回答。 また、80%以上の企業が、最も深刻な人材不足はミドルシニア職と管理職であると回答している。人材を採用する際の課題のトップ3は「業界経験の不足」(65%)、「技術的な資格不足」(56%)、「求人への応募者数の不足」(51%)であった。また、深刻な人材不足にもかかわらず、多くの企業(72%)はリモートワークや勤務地にとらわれない人材採用のような、柔軟な働き方の提案を人材確保の解決策として捉えていないことが分かったという。
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