パーソルキャリアは、7月の転職求人倍率をまとめた「doda転職求人倍率」を発表した。doda転職求人倍率は、中途採用市場における需給バランスを表すもので、dodaの会員登録者(転職希望者)1人に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値。
7月の転職求人倍率は、前月から+0.07ポイントの1.98倍となった。求人数は前月比101.0%、前年同月比151.6%だった。転職希望者数は前月比97.4%、前年同月比109.1%となった。
求人数は、業種別では12業種のうち8業種で前月から増加(「その他」は除外)。最も増加率が大きかったのは「レジャー・外食」(前月比106.3%)、次いで「商社」(前月比103.7%)だった。職種別でも11職種のうち9職種で増加し(「その他」は除外)、増加率が最も大きかったのは「クリエイター」(前月比103.6%)、次いで「事務・アシスタント」(前月比103.5%)となった。
7月の解説および翌月以降の見通しについては、同社は以下のように述べている。
7月の求人数は、2020年9月から23ヵ月連続で増加し、前月に引き続き過去最高値を更新。求人増加率が最も大きかった「レジャー・外食」では、特にDX人材の求人が増加している。その背景には、新型コロナウイルス感染再拡大の中でも、経済活動の活発化を見越して、これまで以上に業態変革や新業態への参入を進める動きがあったことが挙げられる。一方、転職希望者数は、例年7月は減少傾向がみられ、今年も同様に前月から減少したため、転職求人倍率は上昇。2021年12月の過去最高値(2.08倍)に次いで高い数値となった。
8月の求人数は、経済活動の活発化を見越して引き続き企業の採用意欲が高まることが予想され、増加すると考えられる。一方で、転職希望者数は、夏季休暇の影響などによって例年減少する動きが今年も同様に見られ、転職求人倍率は上昇する見込み。コロナ感染拡大が続いているが、行動制限が要請されない限りは転職市場への大きな影響はないと考えられる。
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