学情は、「インターンシップ」に関するアンケート調査を実施し、その結果を発表した。2025年卒学生対象のインターンシップより、「5日間以上」「実施期間の半分を超える日程で職場体験を必ず行う」などの要件を満たした場合、インターンシップで取得した学生情報を採用・選考活動に活用できるという決定を受け、2025年以降に卒業を迎える学生へのインターンシップをどのように実施していくかを調査した。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査期間:2022年7月11日~7月20日
- 調査対象:全国の企業採用担当者
- 有効回答数:614名
- 調査方法:インターネットでのアンケート調査
5日間以上のインターンシップを実施している企業は、7割以上が「半分を超える日程」で職場体験を導入
2023年卒を対象にしたインターンシップで、5日以上のインターンシップを実施している企業を対象に、「半数を超える日程で職場体験を実施しているか?」という質問をしたところ、「導入している」と回答した企業が71.4%に上った。「プログラムによる(導入している回もあればしていない回もある)」と回答した企業は17.9%、「導入していない」と回答した企業は10.7%となった。「プログラムによる(導入している回もあれば導入していない回もある)」と回答した企業のうち、50.0%の企業は「今後のインターンシップで職場体験の実施日数を増やそうと考えている」としている。
また、職場体験を「導入していない」企業のうち、50.0%の企業は「導入を検討している」と回答した。5日間以上、かつ半数を超える日程で職場体験を実施するという条件下で、インターンシップと選考の連携が可能になることを受け、職場体験の機会を増やしたり、新たに設けたりすることを検討する企業が多いことが分かるという。
2~3日程度のインターンシップを実施している企業は、約半数が「5日間以上」のインターンシップ導入に前向き
2~3日程度のインターンシップを実施している企業を対象に、「今後、5日間以上のインターンシップを導入する予定はあるか?」という質問をしたところ、「毎回は難しいが『5日間以上』のインターンシップも導入したい」と回答した企業が42.9%に上った。約半数の企業は、今回のルール変更を受け、5日間以上のインターンシップの導入を前向きに考えていることが分かる。
半日~1日のインターンシップを実施している企業の約半数が「5日間以上」のインターンシップを導入する予定はないと回答
半日~1日以下のインターンシップを実施している企業を対象に、「今後、5日間以上のインターンシップを導入する予定はあるか?」という質問をしたところ、「毎回は難しいが『5日間以上』のインターンシップも導入したい」と回答した企業は26.0%だった。「導入する予定はない」と回答した企業が48.5%と約半数を占めた。現在すでに複数日程のインターンシップを実施している企業は「5日間以上」の導入に前向きであるものの、1日でのインターンシップを開催している企業にとっては、複数日程の開催はハードルが高いことがうかがえるという。
インターンシップを実施していない企業の14.2%が「今回の決定を受け、インターンシップの実施を検討」
インターンシップを実施していない企業を対象に、「(要件を満たせば取得した学生情報を採用・選考に活用できると決まったことを受け)今後インターンシップの実施を検討しているか?」という質問をしたところ、「今回の決定を受け、インターンシップの実施を検討していく」と回答した企業が14.2%に上った。「今回の決定に関係なく、インターンシップの実施を予定・検討していた」と回答した企業も32.9%を占め、現在インターンシップを実施していない企業も、約半数はインターンシップの実施に前向きであることが分かった。
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