パーソルキャリアは、8月の転職求人倍率をまとめた「doda転職求人倍率」を発表した。doda転職求人倍率は、中途採用市場における需給バランスを表すもので、dodaの会員登録者(転職希望者)1人に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値。
8月の転職求人倍率は、前月から+0.11ポイントの2.09倍となった。求人数は前月比101.8%、前年同月比149.1%だった。転職希望者数は前月比96.4%、前年同月比111.2%となった。
求人数は、業種別では12業種のすべてで前月から増加した(「その他」は除外)。最も増加率が大きかったのは「エネルギー」(前月比105.7%)、次いで「レジャー・外食」(前月比103.8%)だった。職種別では11職種のうち10職種で増加し(「その他」は除外)、増加率が最も大きかったのは「販売・サービス」(前月比105.8%)、次いで「事務・アシスタント」(前月比105.4%)となった。
8月の解説および翌月以降の見通しについては、同社は以下のように述べている。
8月の求人数は、2020年9月から24ヵ月連続で増加し、前月に引き続き過去最高値を更新した。求人増加率が大きかった「レジャー・外食」では、ホテル関連の企業で求人が増加している。その背景には、観光目的の外国人の入国制限が緩和されたことによる観光客の増加を見越して、採用を進める動きがあったことが挙げられる。一方、転職希望者数は、夏季休暇期間に転職活動が落ち着く傾向があり、今年も同様に前月から減少したため、転職求人倍率は上昇し、過去最高値を更新した。
9月の求人数は、経済活動活発化を見越した企業の採用意欲の高まりが継続すると考えられるため、増加すると思われる。一方で、転職希望者数は、9月ごろから年末の退職を目標に転職活動を始める人が増えるため、増加すると予想され、転職求人倍率は横ばいになる見込み。今後、全国旅行支援などの観光需要喚起策が実施されると、求人動向にも影響が出ると推測される。
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