Matchbox Technologiesは、人材課題に関する調査を実施し、その結果を発表した。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2022年6月16日〜6月17日
- 有効回答数:人事、総務、労務に関する業務をしている全国の男女1075名
人材課題のトップは「スキル・経験のある人材の不足」で26%以上
「現在の勤務先で抱えている人材課題(複数回答可)」を聞いたところ、上から「スキル・経験のある人材の不足」「人材不足」「採用コスト」の順に並んだ。それぞれ回答した割合は26.2%、25.1%、22.3%となっており、人材不足に関する回答が4分の1以上となった。
「残業時間の長さ」や「労務処理の手間」などは相対的に少なくなっており、優秀な人材を求める意向が高いことが分かる。また、人材不足に課題を抱えている業界は、「医療・福祉」「建設」「金融・保健」が上位となった。スキルや経験のある人材の不足に課題を抱えている業界は、「医療・福祉」「教育・学習支援」「金融・保健」となり、専門性を必要とする業界は特に人材不足に陥りがちだということが分かった。
実践してみたい人材戦略のトップは「OBOGの再活用」で25%以上
「人材の運用方法のうち、あなたの勤務先で実践してみたいと感じたもの(複数回答可)」を聞いたところ、「OBOGの再活用」「登録制アルバイトの運用」「現役従業員の柔軟なシフト追加」が上位に並んだ。それぞれ回答した割合は25.3%、22.6%、18.1%となった。「単発バイト・ギグワーカーの活用」などは16.7%にとどまり、OBOGや登録制アルバイトなどの継続した経験のある人材に働いてほしい意向が高いことが分かった。
OBOGの活用が進んでいない理由は「大変そうだから」
OBOGの活用意向が高いことから「再活用・再雇用を目的に、過去働いた人や連絡先などをリスト化して貯めていますか」と質問したところ、「貯めていて、有効に活用できている」と答えた人は24.1%にとどまった。「貯めていて、有効に活用できていない」が23.5%、「貯めていない」が52.6%と過半数に上った。
「貯めていて、有効に活用できていない」「貯めていない」と回答した人にその理由を聞いたところ、上から「考えたことがなかった」「手間が増えそう」「社内調整が面倒」「担当できる人がいない」の順に並んだ。それぞれ回答した割合は37.6%、19.2%、15.3%、15.1%となった。OBOGの利用意向が高いにもかかわらず、人材データを積極的に活用しようと考えている人は少なく、また、手間が増えそうというイメージから活用が進んでいないことが分かった。
なお、同調査の全結果データは、同社Webサイトからダウンロードできる。
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