パーソルキャリアは、10月の転職求人倍率をまとめた「doda転職求人倍率」を発表した。doda転職求人倍率は、中途採用市場における需給バランスを表すもので、dodaの会員登録者(転職希望者)1人に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値。
10月の転職求人倍率は、前月から+0.02ポイントの2.13倍となった。求人数は前月比103.2%、前年同月比147.2%だった。転職希望者数は前月比102.2%、前年同月比111.7%となった。
求人数は、業種別では12業種(「その他」は除外)のすべてで前月から増加した。最も増加率が大きかったのは「レジャー・外食」(前月比109.3%)、次いで「小売・流通」(前月比106.4%)だった。職種別でも11職種(「その他」は除外)のすべてで前月から増加し、増加率が最も大きかったのは「事務・アシスタント」(前月比106.8%)、次いで「エンジニア(IT・通信)」「クリエイター」(前月比104.2%)となった。
10月の解説および翌月以降の見通しについては、同社は以下のように述べている。
26ヵ月連続で求人数増、タクシーなどの道路旅客運送関連が「小売・流通」業種の求人を牽引
10月の求人数は、2020年9月から26ヵ月連続で増加し、前月に引き続き過去最高値を更新した。求人増加率が最も大きかった「レジャー・外食」では、特に外食関連の伸びが顕著で、次いで増加率が大きかった「小売・流通」では、タクシーなどの道路旅客運送関連が牽引している様子がみられた。これらは、入国者数の上限撤廃や短期滞在のビザ免除、観光需要喚起策の実施などを背景にした人流回復の影響と推測される。
一方で、転職希望者数は、前月から引き続き新年・新年度での入社を見越し活動を始める人が増えることなどを受け、増加傾向が継続。これらの動向を受け、転職求人倍率は10月も上昇し、過去最高値を更新した。
「レジャー・外食」「小売・流通」は、年末年始商戦や帰省需要などの影響を受け、もう一段強く伸長見込み
11月は、国内経済の活性化がより強く進むことが予想され、引き続き企業の人手不足は継続すると考えられるため、求人数は増加が見込まれる。一方で、転職希望者数は、年末年始にかけて例年減少傾向に転じるため、転職求人倍率は上昇する見込み。
今後、特にコロナ下の行動規制が緩和されたことを受け回復基調が鮮明になった「レジャー・外食」「小売・流通」は、年末年始商戦や帰省需要などの影響を受け、もう一段強く伸長すると推測される。
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