育休コミュニティ「MIRAIS」は「産・育休中の会社とのコミュニケーション」に関する調査結果を発表した。
調査概要は次のとおり。
- 調査名:産・育休中の会社とのコミュニケーションに関するアンケート調査
- 調査方法:インターネット調査(育休コミュニティ「MIRAIS」を介した調査)
- 調査対象者:産・育休経験者
- 調査期間:2月13日~3月10日
- サンプル数:244名(女性228名、男性16名)
約8割が会社と連絡を取ることで、復職への不安が軽減されたと回答
「産・育休中に会社とコミュニケーションを取ることで、復職への不安が軽減されましたか」と質問したところ、「復職への不安が軽減された」「少し軽減された」と回答した人は75%だった。理由として、会社の現在の状況が分かっていたほうが、復職後の仕事の仕方がイメージしやすく、不安が減るといった声が多かった。
理想のコミュニケーション手段の1位はメール、オンラインが2位に
次に、希望と実際のコミュニケーションの手段を、上司と人事に分けて質問した。コミュニケーション手段は理想と現実ともにメールがトップとなった。
一方で、実際に利用されている電話やチャットよりも、就業時間中のオンラインでのミーティングを希望する人が多いことが分かった。対面と比べ、子どもの預け先の確保など、産・育休者側の調整のハードルが低く、電話やチャットよりも相手の様子が分かりやすいという利点があることから、需要が高いのではないかと考えられる。また、LINEなどのSNSがその他の回答として挙げられた。背景として、産・育休中は会社から貸与されていたPCや携帯を返却する会社も多く、連絡手段が個人の携帯しかないなど、ハード面での連絡の取りづらさを指摘する声もあった。
復職を見据えたコミュニケーションが重要
上司・人事とのコミュニケーション内容について、子どもの状況や自身の近況に関しては、理想と現実に大きな差は見られなかった。一方で、産・育休者は、自身の所属する部署やチームの近況、復職後の働き方や会社全体のニュースについて復職時に備えて知りたい、話したいと感じていることが分かる。これらは実際には話す機会を持てていない人が多いことを表しており、理想と現実にギャップが見られた。
復職への不安を軽減するためには、職場についての情報を産・育休者に提供することが重要だと考えられる。また、人事に対して、産・育休からの職場復帰の経験者や同じ時期に産・育休を取得している同僚と、交流する機会の創出を望む声もあった。
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