ビズリーチは、同社が運営する転職サイト「ビズリーチ」の新機能として「GPTモデルのレジュメ自動作成機能」(以下、GPTツール)を開発。同時に、東京大学マーケットデザインセンター(以下、UTMD)センター長の小島武仁氏とUTMDチームとの共同研究により検証したGPTツールの性能について発表した。
GPTツールは、ビズリーチに登録した会員が、職種、ポジション、業務のミッション、業務領域を回答するだけで、職務経歴書に記載する業務内容を自動で作成できる機能。回答時には、同社が蓄積した独自のデータをもとに会員に合った入力内容をレコメンドする。会員は、レコメンドされたキーワードを選択あるいは入力するだけで、内容が充実し、整理された業務内容を作成できる。実際のキャリアや実績と齟齬のある内容が生成されても、職務経歴書に記入する前に必ず行う編集作業で修正が可能。
利用方法は次のとおり。なお、現在はアプリ版(iOS)のみ提供している。
- 業務内容の編集画面から機能を選択
- 4つの質問に回答
- 回答内容をもとに、AIが自動で業務内容の文を作成
- 出来上がった文を業務内容に挿入し、自身で編集後に保存
また、同社がUTMDと共同でGPTツールの性能評価を行ったところ、GPTツールを使用して職務経歴書を作成すると、使用せずに作成するよりも質の高い職務経歴書を作成でき、スカウト受信数も増えることが分かったという。詳しい結果は次のとおり。
- 数値評価結果
- GPTツールを使用し職務経歴書を更新した会員と使用せず更新した会員を比較したところ、GPTツールを使用した会員のほうが、平均で40%多くのスカウトを受け取った。これは、GPTツールの使用者と非使用者の属性の違いを考慮しても、GPTツールを使用している会員が平均で40~46%多くのスカウトを受け取っており、GPTツールの使用がスカウトの数を増加させる影響があることが分かる。
- 文面評価結果
- ビズリーチのキャリアコンシェルジュによる評点検証でも、GPTツールを用いた職務経歴書はほぼすべての項目で平均スコアよりも大幅に高い評価であった。とくに「職務経歴書の構成に対する評価」や「問題解決能力の高さに対する評価」が高く、GPTツールを使用せずに職務経歴書を作成するよりも質の高い文章表現になるという結果になった。
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