エン・ジャパンは、同社が運営する「エン転職」上で「選考辞退」に関するアンケート調査を実施した。
調査の概要は次のとおり。
- 調査方法:インターネットによるアンケート
- 調査対象:「エン転職」利用するユーザー
- 調査期間:2023年5月29日~6月27日
- 有効回答数:8622名
61%が転職活動で選考辞退をしたことがあると回答
「転職活動において選考辞退をしたことはありますか?」と質問したところ、「ある」と回答した人は61%で、2022年に実施した同調査[1]より5ポイント上昇した。
辞退タイミングは「面接前」が46%、「内定取得後」が37%
選考辞退の経験者に辞退した社数を聞くと、37%が「1社」と回答。「2社以上」は63%(2社:28%、3社:16%、4社:5%、5社:5%、6社~9社:4%、10社以上:5%)であった。
また、辞退したタイミングは「面接前」が46%、「面接後」が45%、「内定取得後」が37%であった。
面接前に辞退した理由は「他社の選考が通過した」「良くない口コミを見た」
面接前に選考を辞退した人に理由を聞くと、「他社の選考が通過した」(37%)、「ネットで良くない口コミを見た」(27%)、「企業の応対が悪かった」(20%)が上位3つに並んだ。
また、面接後に選考を辞退した理由は「求人情報と話が違った」(49%)が最多。内定取得後に選考を辞退した理由は「他社の選考が通過した」「提示された条件がイマイチだった」がそれぞれ44%で最多であった。
「これが決め手となって辞退を決めた」という出来事を聞いたところ、次のようなコメントが集まった。
- 他社の選考が通過した
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- 面接後、1週間で結果連絡をするといわれていたが3週間後に通過連絡がきた。すでに他社から内定をもらっていたため辞退した(20代女性)
- 書類選考に通過したが、面接を2週間以上先の日程を提示された。その間に他社の選考が進み辞退となった(30代女性)
- ネットで良くない口コミを見た
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- 内定をいただいたが、ネットでその企業の口コミを見て、妻に引き留められたため辞退を決めた(20代男性)
- 転職サイトの口コミが悪かった。面接で訪問したら、口コミに書かれていたとおりの空気の悪さだった(30代女性)
- 企業の応対が悪かった
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- 働いている人の表情が暗く、面接も面倒くさそうな口調で応対され、人を大事にしない会社だと感じた。たばこ臭かったことも嫌だった(30代男性)
- 面接にて血液型や家庭環境、宗教などのふさわしくない質問が多かった。さらに「ほかに最有力候補がいたが、その方が辞退したため仕方なく面接している」と言われた(30代女性)
- 求人情報と話が違った
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- 応募要項で提示されていた給与、勤務地、勤務時間などの待遇や条件が面接時に変更されていた(30代男性)
- 人事の求人に応募したが、2次面接中に「入社後は半年~1年間営業をやってもらう」と言われた(30代女性)
反対に、「これが決め手となって入社を決めた」という出来事も聞いたところ、次のようなコメントが集まった。
- うそがないと感じられるリアルな社員アンケートを掲載したSNSの運用や、面接官からの「まさに欲しい人材」との言葉。そして何より、「逃したくない!」という気持ちが伝わる、迅速な面接通過の連絡(20代女性)
- 社員面談でお会いした方が、仕事のことや趣味のことなどをたくさん話してくれた。「入社されたらぜひランチに行きましょう」と言ってくれたことで、入社後のイメージができた(20代女性)
- 面接通過のたびに、面接官からフィードバックのコメントをいただけたこと。応募者への配慮を怠らない姿勢が励みになり、ぜひこの会社で働きたいと思った(30代男性)
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