インタツアーは、25~26年卒業予定の学生を対象に「インターンシップルール変更についての学生意識調査」を行った。
インターンシップの制度変更について「知っている」学生は41%にとどまる
Q1で、2025年卒業の学生から適用される、インターンシップの制度変更について知っているか質問した。「知っている」と答えた学生は41.0%であった。
次に、「知っている」と回答した学生に対し、「どうやって知ったのか教えてください」と聞いたところ、大学からと回答した学生が60.0%と多数を占めた。また、時期を聞いたところ、2023年4月に知った学生が38.5%と最多となった。大学から周知が図られているものの、半数以上の学生にルール変更が認知されていないことが分かる。
ルールの変更点を「把握できている」学生は全体の21.1%
Q3、Q4では、インターンシップの制度変更について「知っている」と回答した学生に対し、変更点を把握できているか質問した。「変更点をきちんと把握できている」と回答した学生は51.5%。調査に回答した学生全体のうち、理解できているのは21.1%という結果となった。
Q3の回答理由について、把握できている学生は「自分で情報収集をして補った」、把握できていない学生は「以前のルールがどうだったかわからない」といった声があった。
早期選考案内を出す企業について「気にしない」45%「好印象」39.4%
Q5、Q6では、ルールに従わない企業についての印象を聞いた。学生情報を採用活動に活用できない「タイプ1(オープンカンパニー)」「タイプ2(キャリア教育)」に参加したのち、企業から早期選考の案内などがくることについて学生の感想を聞いたところ、「特に何も思わない」(45.0%)、「採用に意欲的で好印象」(39.4%)といった、中立または好意的な意見が大多数を占めた。理由について、「企業と学生お互いにwin-win」といった意見がある一方で、「学業の都合があるのでルールを守ってほしい」といった意見もあった。
ルールに従わなくても早期選考を「受ける」学生は84.9%
Q7~Q11では、ルール改定にかかわらず、インターンシップ参加学生に早期選考などの案内をする企業に応募するかどうかを聞いた。
案内がきたら選考を受けるか聞いたところ、「受ける」と答えた学生は84.9%となり、大多数の学生はルールに従って採用活動を進めることにこだわっていないことが分かった。
Q7で選考を「受ける」と回答した学生に理由を聞いたところ、「チャンスを逃したくない」(77.8%)が最も多かった。また、記述式の回答では「早く内定をもらえるのでプラス」といった趣旨の回答が多くみられた。
続けて、Q7で「受けない」と回答した学生にその理由を聞いた。選択式の回答では、「ルールを守らない・知らない企業に不安感や不信感がある」(59.5%)が最多。記述式の回答では、「ルール違反をしている企業で働くのは怖い」「社内の治安が悪そう」といった、企業のコンプライアンスやモラルについて不安視する回答がみられた。
就活スタート時期に知りたいことは「仕事内容・職種」が最多
Q12、Q13では、就活を始める段階でどのような企業情報を知りたいのか質問した。選択式の回答では、「仕事内容(職種別に詳しく)」(84.4%)が多く、「社内の様子」(59.0%)、「説明会、インターンの案内」(58.4%)が続いた。
記述式の回答では、「社員同士の雰囲気を詳しく知りたい」「自分が働くことのイメージをもちたい」といったコメントが多かった。また、「情報収集が足りていない気がして不安」などの、情報不足への不安を挙げる回答も多くみられた。学歴フィルタがあるのか、ブラック企業でないかといった情報にも関心があるようだ。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査機関:株式会社インタツアー
- 調査対象者:25卒・26卒の大学生
- 調査母数:1万987名(文系学生9927名、理系学生1060名)
- 回答数:558名(25卒483名、26卒75名)
- 調査方法:「インタツアー」マイページまたはSNS経由によるWebアンケート
- 調査期間:2023年5月29日~2023年6月9日
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