LINEヤフーは、キラメックスと連携し、生成AIの業務活用法などを学べる「データ・AI活用人材育成プログラム」を法人向けに提供開始した。
同社はこれまで、グループ企業向けには企業内大学「LINEヤフーアカデミア」を通じて「AI活用アカデミア」を提供しており、コンシューマ向けには「LINEヤフーテックアカデミー」の「Webアプリケーション開発コース」を通じてプログラミング未経験者のITエンジニアへの転身を支援していた。加えて、社員向けには、ビッグデータの活用方法などを学べるデータ研修を提供しており、今回はこれらを法人向けに展開する。
同プログラムは、未経験者でも生成AIやビッグデータに関する基礎的な知識や業務への活用方法、プログラミングスキルといったITスキルが身に付けられる計4つのコースがあり、企業は自社のニーズに合ったコースを選択できる。
各コースの概要は次のとおり。
- AI活用アカデミアコース(通常版・短縮版)
- エンジニア以外の職種を対象にしたAI人材育成コース。「AI基礎知識・最新技術紹介」「生成AI 活用・実践」「AIプロジェクト推進」など、基礎知識からワークショップまで計7回の講座を行う。金額は個別見積もりとなり、1人当たり約20万円前後を想定している。
- 「通常版」では、受講者はLINEヤフーや他社の社員と共に講座へ参加し、全7回の講座を約4ヵ月間かけて学習する。複数社が同じグループになり、各種課題のディスカッションや学びの共有を行うことで、自社内だけでは得られなかった新たな視点や気づきの発見が可能となる。
- 「短縮版」では、全7回の講座を約1ヵ月で受講できるよう設計されており、企業のニーズに合わせて選択できる。
- Webアプリケーション開発コース
- プログラミング未経験者からITエンジニアへの転身を支援するリスキリングプログラム「LINEヤフーテックアカデミー」のカリキュラムを基にしたコース。事業会社でWebエンジニアとして働くために必要なスキルを習得できる実践的なカリキュラムとなっている。LINEヤフーの研修を受講し、試験に合格した社外エンジニアがメンターとなるだけでなく、同社の現役エンジニアによる講義への参加や、受講者同士のコミュニケーションなどを通じて、未経験でも安心して受講できる体制を整えている。なお、同コースでは、コンシューマ向けに提供している「転職支援」は含まれず、金額は1人当たり45万円(税抜き)。
- データ活用基礎コース
- LINEヤフーが社員向けに展開している、ビッグデータや統計に関する研修プログラム。「定量データ分析基礎」「統計解析入門」「はじめてのA/Bテスト入門」など、計9個のコンテンツを集約した研修プログラムとなっている。2023年度内に提供開始予定で、金額は未定。
なお、AI活用アカデミアコースを先行で導入したJTBや東急不動産ホールディングスの受講者は、同社が定義する「AIスコア」が平均約3.7倍に上昇するなどの成果が得られたという。
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