日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)は、同社が開催したセミナー「ポジティブ管理職を育てる」の参加者を対象に、アンケート調査を実施した。
管理職候補(プレ管理職)の育成支援の実施率は39%
「管理職層への育成支援の取り組み状況」を聞いたところ、新任管理職への施策は実施率7割以上、既任管理職は約5割となった。一方、管理職候補(プレ管理職)に対しては、実施率が約4割となった。
続けて、「強化が必要だと思う対象」を聞いたところ、管理職候補(プレ管理職)が64.1%と最多であった。
同社は、管理職候補への支援の必要性を感じていながらも、まだ手をつけられていない状況にあることが分かると述べ、次のような施策を提案した。
- 「管理職候補」であると明示したポジションをつくり、課長業務の一部を担ってもらう
- 上司が傾聴を行い、「仕事内容への理解不足」「知識不足」など、不安の内容を具体化する
また、管理職候補の選定にあたっては、候補者のポテンシャルを最も理解できるのは直属の上司であることから、上司と部下による対話も重要であると考えられるという。
管理職層に対する制度の課題は「キャリアパスの設計」など
最後に、管理職層に対する制度・教育などの課題を聞いたところ、「管理職の役割定義、昇格基準の明確化、キャリアパスの設計」(42.7%)、「職場の具体的な課題解決を通じ、成長機会を振り返る機会を持ち、自身のマネジメント観を育てる」(41.7%)、「会社方針を自分ごとに落とし込み、メンバーの適切な目標設定を支援できる状態にする」(40.8%)が上位の回答となった。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査形式:Webアンケート方式
- 調査時期:2023年12月4日~5日
- 調査対象:J.H.倶楽部セミナー「ポジティブ管理職を育てる」参加者101名
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