エン・ジャパンは、同社が運営する人事向け情報サイト「人事のミカタ」にて、直近1年以内に中途採用を実施した企業を対象に「中途採用の選考辞退」についてアンケート調査を行った。
中途採用の辞退、45%の企業が「以前よりも増えた」
直近1年以内に中途採用を実施した企業に、選考辞退は起きたかと質問したところ、85%が「はい」と回答した。
さらに、選考辞退が発生した企業に、以前と比べて辞退の発生数に変化はあるかを聞いたところ、45%の企業が「増えた」と回答。従業員規模別に見ると、1000名以上の企業が56%と最もポイントが高い結果となった。
連絡なしの「ドタキャン辞退」が83%
辞退発生のタイミングを聞いたところ「書類選考通過者による面接前の辞退」が60%と最多となり、2018年の同調査より6ポイント増加した。
また、「面接前日・当日のドタキャン辞退」は52%で、そのうち83%が「連絡はなかった(すっぽかし)」と回答。2018年の同調査より10ポイント増加している。
応募者の選考辞退理由を質問したところ、最も多かった回答は「他社の選考を通過した・内定を取得した」で78%、次いで「特に理由は聞いていない」が26%と続いた。回答した企業からは「理由の確認すらできない状況だった」という声も寄せられた。
選考辞退の対策は「書類選考通過者への早急な連絡」が最多
選考辞退対策をしているか聞いたところ、52%の企業が「はい」と回答。企業規模別では、「1~49名」が45%、「1000名以上」が78%と、33ポイントの差が開いた。
具体的な対策例を聞くと、「書類選考後、通過者への連絡を早くする」が85%と最も多く、次いで「面接日程を複数送り、選択できるようにする」が76%、「応募者に、今後の選考の流れやお礼をメールで送る」が60%となった。
また、選考辞退対策の効果やエピソードについて、自由記述のコメントでは次の回答が寄せられた。
- 最終面接の際、既存社員に社内を案内させている。既存社員からの意見も聞けるので有効だった(メーカー/10~29名)
- 採用連絡をした際、面接で聞けなかったことを確認され、回答したところ不安を解消した上で入社してもらえた(一般廃廃棄物収集・運搬業/10~29名)
- 有力候補を逃さないよう、選考をスピーディに進めている。応募受領から1次選考までは1週間程度を目安に設定。応募者を待たせてしまうと、辞退率が上昇するという傾向は顕著に見られる(メーカー/100~299名)
- 面接日時確定メールに「自社採用サイトのURL」「ドタキャンの際の連絡必須」を注意事項として入れたところ、理由のはっきりした辞退連絡が来るようになった(流通・小売関連/100~299名)
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査方法:インターネットによるアンケート
- 調査対象:人事のミカタを利用する企業
- 有効回答数:293社
- 調査期間:2024年6月11日~7月9日
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