Smart相談室は、部下を3人以上持つマネージャーを対象に「マネージャーに対するサポート体制に関する実態調査」を実施した。
マネージャーの75%が、マネジメントに関する悩み・課題がある
マネジメント業務に関する悩み・課題はあるかと質問したところ、「非常にある」が28.8%、「ややある」が46.9%と、合わせて75.7%が悩みを抱えていることが分かった。
さらに、「非常にある」「ややある」と回答した人に対し、その課題・悩みを聞いたところ、「人により仕事量の偏りが出てしまう」が51.1%と最多となり、次いで「指示が伝わりづらい」が50.1%、「チームの生産性が向上しない」が41.8%と続いた。
また、「分からない/答えられない」以外を回答した人に、その課題・悩みを自由記述で聞いたところ、次のコメントが寄せられた。
- 60歳:世代間の考え方の相違があって、マネジメントが難しい
- 55歳:直属の役員がリソース不足に理解を示さない
- 40歳:教える方法を間違えると聞いてくれないことが多い
- 39歳:個々人のやる気や能力の偏り
- 36歳:部下への適切な指示と、自分の営業活動の両立が難しい
- 42歳:本人は自覚していないがコミュニケーションが他の人とうまく取れない部下がおり、伝え方に悩む
部下とのコミュニケーションにおける課題・悩みについて
部下とのコミュニケーションにおける課題・悩みを質問したところ、「部下のスキルアップの支援が難しい」が37.0%で最多となり、次いで「部下に仕事の指示がうまく伝わらない」が32.0%、「部下の意見を引き出すことが難しい」が30.7%と続いた。
さらに、「課題・悩みはない」「分からない/答えられない」以外を回答した人に、選択肢以外での悩み・課題を自由記述で聞いたところ、「在宅勤務のためオンラインでの打ち合わせだけとなり、表面的な部分のみしか見えずに、部下が何かに困っているかどうかが分かりにくい」「どのラインがパワハラになるか難しく指導しにくい」といった声が寄せられた。その他の回答は次のとおり。
- 47歳:相性の悪い人間同士を組ませると、何かしらのトラブルが発生する
- 45歳:どのラインがパワハラになるか難しく指導しにくい
- 54歳:メンタル不調から復帰した社員への接し方が難しい
- 39歳:ハラスメントを意識しすぎてしまう
マネジメント層に対し、会社からのサポートは「不十分」が6割
マネジメントに関する悩みを勤め先に相談できているか質問したところ、「まったくできていない」が13.7%、「あまりできていない」が36.9%と、合わせて50.6%が相談できていないことが分かった。
勤め先ではマネジメント層に対する支援・サポートが十分に提供されていると思うか質問したところ、「まったくそう思わない」が16.8%、「あまりそう思わない」が42.6%と、合わせて59.4%がサポートが不十分だと回答した。
業務の忙しさやマネジメントの悩みを相談できないことが原因で、離職を検討したことがあるか質問したところ、「何度もある」が21.0%、「数回程度ある」が30.7%と、合わせて51.7%が離職を検討した経験があると分かった。
自身を含めたマネジメント層に対して、どのような支援やサポートがあればうれしいか質問したところ、「マネジメントに関するコーチングの実施」が35.6%で最も多く、次いで「部下の業務スキルのトレーニング支援」が34.1%、「悩みを相談できる場所・機会の創出」が33.1%という結果になった。
また、「分からない/答えられない」以外を回答した人に、あるとうれしい支援やサービスを自由記述で聞いたところ、「マネジメント層のメンタルケア」や「社内外での具体的事例が共有できる機会」などのコメントが寄せられた。その他の回答は次のとおり。
- 30歳:指導方法の指導
- 36歳:経験者による支援サポート
- 57歳:マネジメント層のメンタルケア
- 54歳:中間マネジメント層に対するケアについて、経営陣への教育の機会
- 48歳:匿名で気軽に相談できる窓口の設置
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査名称:マネージャーに対するサポート体制に関する実態調査
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2024年7月5日〜8日
- 有効回答:部下を3人以上持つマネージャーの会社員540名
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