パーソルは新会社「パーソルビジネルプロセスデザイン」において、事業を10月1日より開始すると発表した。
同社はBPO領域での事業再編を目的として、2024年9月にパーソルプロセス&テクノロジーが商号を変更して設立。同時に、パーソルテンプスタッフのBPO事業およびパーソルワークスデザインを統合している。背景として、労働人口の減少やテクノロジーの進化でビジネス環境に急激な変化が起こっており、企業や組織の成長に寄与する戦略的パートナーとしてBPO事業者への期待が高まっていることを挙げている。
また、最適な業務プロセスを構築する「プロセスデザイン力」、チーム管理と最適な人材配置によって現場のパフォーマンスを最大化する「組織・人材マネジメント力」、リスキリング・アップスキリングを中心とした「人材育成力」を強みに挙げ、この3つの力を循環させながら、生成AIをはじめとするテクノロジーを掛け合わせてプロセスを高度化・最適化することで、サービスや企業の価値を高め、持続的な効果を創出すると述べている。
10月1日から展開する事業は、「BPO事業」「CX(カスタマーエクスペリエンス)事業」「コンサルティング事業」「BPaaS(Business Process as a Service)・プロダクト事業」の4つ。各事業が横断的に連携・協働することでサービスの高付加価値化を推進していくという。
発表を行った同社 代表取締役社長の市村和幸氏は、「BPO領域には競合企業がひしめいているが、強みを活かして当社のプレゼンスを高め、業界への影響力をつくり出していく」と意気込みを示した。
併せて、中小企業向けのBPOサービス「StepBase」を10月1日にリリースすることも発表した。
StepBaseは、バックオフィス領域を中心に多岐にわたる業務を、同社が直接雇用している各分野の実務経験者がオンラインで行うサービス。中小企業の「手が回らない」という問題を解消する。
特徴は下記のとおり。
- ①直接雇用された業務スタッフが最短翌日から支援スタート
- パーソルの採用基準を満たす各領域の経験者・育成された人材を直接雇用しているため、最短翌日から稼働開始。当社が培ってきたアウトソーシングの経験を活かし、依頼に合わせて業務スタッフをアサインするため、即戦力として質の高いアウトプットを提供する。
- ②業務手順の作成が不要
- バックオフィスで7000以上の業務フローを所有する同社のナレッジを活かし、StepBaseにて手順化。依頼の際の障壁となっていた手順書・マニュアルの準備が不要。
- ③将来的な内製化を見据えた支援
- 契約終了時にタスク管理ツール「Bizer team」にて作成された業務フロー・チェックリストを提供可能。提供されてすぐに業務が取りかかれる状態で管理しているため、今後の内製化を見据えて導入できる。
- ④高いセキュリティマネジメント
- 同社はISMS認証やプライバシーマークの取得を行っており、StepBaseではセキュリティ教育を受けた業務スタッフが業務を遂行。また、StepBaseのためのVDI(仮想デスクトップ)を構築し、強固なセキュリティ環境にて作業を行う。
料金体系は2プランで構成。月間の規定時間内であれば、いくつでも業務を依頼できる。
- アシスタントプラン
- 導入する企業の既存フローもしくは、当社で定められたフロー通りに業務を遂行。定型化している業務を取り急ぎ依頼したい企業に向け。
- プロプラン
- 属人化している、もしくは人の判断が必要な業務について基準を言語化し、専門的なアドバイスを交えながら業務に対応。バックオフィスの担当者が不在など、業務を丸ごと任せたい企業向け。
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