バヅクリは、23〜26卒を対象に、内定企業に対する意識調査を行った。
内定承諾の決め手は「労働条件」と「同期・先輩社員の人柄」
就職活動中に、内定・内々定をもらった社数を聞いたところ、学生の半数以上が内定を複数獲得していることが明らかになった。
複数内定獲得者に、内定を承諾した決め手を聞いたところ、最も大きな割合を占めたのは「給与や勤務地などの条件が1番優れていたから」で34.7%。経済的な安定やワークライフバランスを重視する傾向が、Z世代の特徴として浮き彫りになった。
次いで、「内定者の同期とのコミュニケーションや人柄が魅力的だったから」が33.9%、「先輩社員とのコミュニケーションや人柄が魅力的だったから」が29.8%と続いた。仕事内容だけでなく、働く仲間との人間関係を重視する傾向は、Z世代の新たな特徴だという。
一方で、従来重視されていた「会社のミッション、ビジョンへの共感」は14.9%、「会社のネームバリュー」は11.3%と、低い割合にとどまった。Z世代は、企業の知名度や安定性だけでなく、企業の社会貢献、働き方、そして自らの価値観との一致を重視し、多角的な視点から入社先を選んでいることが分かる。
内定者の3人に1人が、「先輩社員・同期との交流会」を求めている
内定承諾を迷った際に、どのような機会があれば決めやすくなると思うか質問をしたところ、「先輩社員とのコミュニケーションや人柄を知れる懇親会や交流会」が34.3%と最多となり、次いで「事業内容、ビジョン、福利厚生などの詳しい説明を聞ける説明会」が33.9%、「同期とのコミュニケーションや人柄を知れる懇親会や交流会」が33.1%と続いた。
この結果から、企業説明会や選考プロセスだけでなく、先輩社員との交流を通じて、企業文化や仕事内容をリアルに知りたいというニーズが高いことが明らかになった。
辞退理由は「社員や社風に合わないと感じた」が最多
内定を辞退することを決めた理由について質問をしたところ、最も多かったのが「社員や社風に合わないと感じた」で18.1%。次いで「勤務地、給与などの条件が合わなかった」が16.4%、「より志望度の高い会社から内定をもらった」が12.5%と続いた。入社後のイメージや待遇面、他社との比較が主な辞退理由であることが分かった。
「同期・先輩社員との交流」があることで、約7割が入社を決めた
同期とのつながり・交流があることは、入社の決定にどの程度影響したか質問したところ、19.1%が「非常に影響した」、50.4%が「ある程度影響した」と、約7割が影響を受けたと回答した。
影響を受けたと回答した人に対し、同期とのつながり・交流があることで、入社の決定に影響した理由を聞いたところ、「同期と話すことで会社や仕事に対する不安が解消されたから」が58.1%で最も多い結果となった。
同期との交流を通じて、会社や仕事に関する具体的な情報を入手したり、共通の悩みを共有したりすることで、不安を解消し、安心して入社を決断したいと考えていることがうかがえる。
また、先輩社員とのつながり・交流があることは、入社の決定にどの程度影響したかを質問したところ、19.4%が「非常に影響した」、49.3%が「ある程度影響した」と、同じく約7割が影響を受けたという結果になった。
さらに、その理由を聞いたところ、「先輩社員の話を聞いて会社や仕事に対する不安が解消されたから」が55.8%で最多となった。
先輩社員との直接的なコミュニケーションを通じて、企業文化や働き方をリアルに感じることで自身の不安を解消し、社会人としてスムーズなスタートを切りたいといったことが考えられるという。
なお、調査の概要は次のとおり。
調査期間:2024年10月28〜31日
調査対象:最終卒業年が23〜26年(予定)の20代男女
調査方法:Webアンケート調査
サンプル数:498名
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