ABABAは、25卒を対象に、内定辞退経験や内定式後の心境の変化などに関する調査を行った。
25卒の86%が就職活動を終了している
就活状況を聞いたところ、86.8%が「内定あり(就活終了済み)」と回答し、多くの学生が進路を確定させていることが分かった。一方で、「内定あり(就活継続中)」と7.5%が回答し、就活後半期でもより納得感のある内定を求めて活動を続ける学生が一定数いることが明らかになった。次いで、「最終面接経験済み(内定なし)」が4.5%、「最終面接未経験」が1.1%と続いた。
入社先の企業に出会った就職活動支援サービス
「内定あり(就活終了済み)」と回答した対象者に、入社先の企業に出会ったきっかけの就活サービスについて聞いたところ、35.1%が「ナビサイト」と回答。次いで「スカウトサービス」が15.2%となり、これまでの「学生が企業を探してエントリーする」形とは逆の「企業が学生を探す」という就職・採用スタイルが定着し、実績にもつながっていることが分かる。続いて「キャリアセンター」「合同説明会」が6.1%、「エージェント」が5.2%となった。
内定式への参加率は85%
「内定あり」と回答した対象者に、内定式に参加したか聞いたところ、85.8%が「はい」と回答した。多くの企業が慣例にのっとり、10月上旬までに内定式を開催したことが分かった。
内定式で満足度が高かったコンテンツは「内定者同士での交流」
「内定式に参加した」と回答した対象者に、内定式で最も満足度が高かったコンテンツについて聞いたところ、62.6%が「内定者同士での交流」と回答。これから一緒に働く仲間との関係構築や人柄を知ることを重視していることがうかがえる。また、12.6%は「社長・経営陣からのメッセージ」、10.2%は「若手社員との交流」と回答し、自分が入社する企業の指針や近い将来の自分を改めて理解できるコンテンツに関心が高いことが分かる。
内定式後の気持ちの変化について
さらに、内定式後の気持ちの変化について質問したところ、「改めてこの会社で頑張ろうと思った」と64.1%が回答。内定式を経て社会人になることへの決意を新たにした学生が多いことが分かった。一方で、6.8%の学生は「この会社で働くことに不安を覚えた」と回答した。
「この会社で働くことに少し不安を覚えた」と回答した対象者にその理由を聞いたところ、「社員や他の内定者との雰囲気が合わないと思った」「内定者課題の難易度が高すぎた」「事前に聞いていた条件と違う内容を提示された」などが挙げられた。
7割が内定辞退の経験あり
「内定あり」と回答した対象者に、内定辞退をしたことがあるか質問したところ、73.3%が「ある」と回答した。
「内定辞退をしたことがある」と回答した対象者に、初めて辞退した内定について、内定を獲得した時期と辞退した時期を聞いた。その結果、内定の獲得は「卒業・修了前年度の10〜12月」から増え始め、「卒業・修了前年度の1〜3月」から「卒業・修了年度の4〜6月」にかけて横ばいとなった。
一方、辞退した時期については「卒業・修了年度の4〜6月」がピークとなり、多くの企業が内定だしをするこの時期以前に獲得された内定が、一気に辞退されたものと見られる。
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査対象:「ABABA」に登録している2025年春卒業予定の大学生
- 調査機関:ABABA
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2024年10月11〜21日
- 有効回答数:266名
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