プラスアルファ・コンサルティングは11月28日、同社が提供するタレントマネジメントシステム「Talent Palette」の導入企業の中から、科学的人事を推進および活用し、先進的な取り組みを行った企業を表彰する「第3回 科学的人事アワード」を開催。大賞5社、特別賞2社の計7社を発表・表彰した。
受賞企業と理由は次のとおり。
大賞(5社)
- ミサワホーム株式会社
- 人材を会社全体での「財」と考え従業員を可視化。事業・機能を横断したサクセッサー管理、教育・研修の展開、D&I活動など、経営戦略に連動した人事戦略を構築
- 日本特殊陶業株式会社
- 事業ポートフォリオ転換を柱とした経営戦略の実現に向け、戦略的な人事施策に注力。社員のスキルを可視化するスキルマップを整備し、個人や組織がスキルを分析できる環境を構築
- 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
- 社会課題の解決にテクノロジーで貢献できる人材の創出を目指し、知的資本の拡充を経営戦略として掲げ、最重要資本である人材育成に関するさまざまな取り組みを実践
- 株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループ
- 金融業界特有の複雑な異動配置条件を可視化し、異動配置の意思決定工数を大幅に改善。また、更なる精度向上を目指し、AIを活用した人事異動の配置ロジックに関する研究を岡山大学と開始するなど、科学的人事の進化を追求
- 青山商事株式会社
- 適性検査、面談履歴、スキルなど多角的なデータに基づく分析から人材の育成計画を立案し、会社が求める人材への成長、定着率の向上を実現
特別賞(2社)
- アルフレッサ ホールディングス株式会社
- 中長期の人財戦略で掲げた「人財マネジメント力の強化」を目的とし、グループ全体の人的資本の可視化を目指し人的情報基盤の整備を実践
- 株式会社ヒロテック
- 「人事情報の民主化」を掲げ、全社員に情報を開示し、グローバル人材を目指したい社員が自律的に挑戦できる仕組みを構築
表彰式の後には、慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任教授 岩本隆氏が登壇し、本アワードを次のように総評した。
「7社には、『自律的キャリア形成』に取り組んでいるという共通点がある。日本企業の人的資本経営におけるキャリア自律の優先順位が上がっていると感じた。一方で、人的資本開示の状況を見ると、KPIがどうアウトプット/アウトカムにつながるのかが描かれていないという問題がある。人的資本情報が未来の財務情報として重要視されはじめているいま、今後は実施した施策がどのような成果へとつながったのか、多くの事例が生まれることを期待している」(岩本氏)
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