履修データセンターは、26卒予定の全国の大学生を対象に、「就職活動と面接に関する意識調査」を実施した。
ガクチカなどエピソード確認の面接に疑問の声
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)などのエピソード面接は多くの学生が脚色しているのに、そのエピソードで判断する面接について疑問に思うかという質問に56.3%が「そう思う・どちらかといえばそう思う」と回答。多くの就活生は、“盛る”ことが前提となったエピソード面接に対し、「本当に評価されるべき資質と手段が一致していない」というジレンマを抱えており、AIの普及もその違和感をより強めているという。
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本人の資質ではなく、自分をうまく見せるコミュニケーション能力だけで判断されている面接が多いと思うかと聞いたところ、「そう思う・どちらかといえばそう思う」が64.4%となった。面接で語られる内容よりも、話し方や雰囲気の“印象”に合否が左右されていると感じている学生が多いことが分かる。
単に「話し上手が有利」という構図に対する懸念だけでなく、「評価の焦点が話し方や印象に寄りすぎているのではないか」という感覚につながっていると考えられる。学生たちは、「本来持っている実力が見過ごされるのではないか」という懸念を抱いている様子がうかがえる。
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また、エピソードの話が中心の面接は、結果として学生の脚色を助長していると思うか聞くと、62.2%が「そう思う・どちらかといえばそう思う」と回答した。
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エピソードを脚色している学生は「8〜9割いると思う」が最多
学生に対して、ガクチカ・自己PRのエピソードの中で、エピソードを脚色していると思う学生はどのくらいいると思うか質問したところ、「8〜9割」が31.3%で最も多い結果となった。
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なお、調査の概要は次のとおり。
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調査対象:2026年卒業予定の大学生1000名
- 内訳:文系600名/理系400名
- 旧帝大・早慶(300名)、都会国公立・GMARCH・関関同立(400名)、地方国公立・日東駒専・産近甲龍(300名)
- GPAランク:上位300名/中位400名/下位300名
- 調査期間:2025年4月
- 調査方法:インターネット調査
- 実施機関:履修データセンター
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