PKSHA Technologyは、日立製作所の国内事業所で勤務する約2万6000人が利用する「PKSHA AI ヘルプデスク」へ、生成AIを活用したドキュメント検索機能を2025年夏より追加したと発表した。従業員は、社内コミュニケーションツールであるMicrosoft Teams上から人事業務などの問い合わせを行うと、AIから社内のマニュアルやFAQをもとにした回答を即時に得られるという。

これまで日立製作所では、人事や経費精算などバックオフィス関連の問い合わせが多様で膨大になり、担当者の対応の負荷や、従業員の情報収集の負担が課題となっていた。そこで2024年1月よりAIヘルプデスク「H!NTER」を導入し、メールやチャット、マニュアルデータからFAQを自動作成するPKSHA Knowledge Makerも活用して対応を進めてきたが、より効率的なナレッジ活用を目指し、今回ドキュメント検索機能を追加した。
この新機能により従業員は、業務ごとのマニュアル閲覧やコールセンターへの問い合わせに頼らず、AIエージェントからの迅速な回答で問題を解決できる。日立製作所は、この自動回答率を7割まで向上させることを目標としているという。加えて、AIが解決できない問い合わせについても適切な担当者に連携し、その際の応対記録からFAQを自動生成することで、ナレッジの継続的な拡充と効率化のサイクルを確立する。
今後は適用領域を人事・労務・福利厚生から採用関係まで拡大し、人事業務全般をAIでサポートする体制を構築する方針。PKSHA Technologyは、本事例を活かし他の大手企業にもAIヘルプデスクの提案を強化し、AIによる業務変革・従業員体験の向上を支援する意向を示している。
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