タレントアンドアセスメントは12月3日、同社が開発・提供する対話型AI面接サービスSHaiNの次世代版(以下、次世代版SHaiN)の提供を開始した。次世代版SHaiNは、資本業務提携先であるPKSHA Technologyとの連携により、面接時の対話AIがバージョンアップ。さらに面接評価レポートが改定されている。
同日、同社は記者発表会を開催。代表取締役の山﨑俊明氏が登壇し、次世代版SHaiNについて説明した。
山﨑氏は、次世代版SHaiNの進化の柱として、PKSHA Technologyとの事業連携による対話技術の大幅なアップデートと、評価の多角化を挙げた。これまでは、AIが「状況」「課題」「行動」「結果」の各項目を必ず問いかけていたため、たとえば回答者が「状況」と「課題」をまとめて答えた場合、AIから再度「課題」を尋ねられるなど、対話の不自然さを感じるケースがあったという。今回の刷新により、回答内容に応じてAIが質問意図を維持しつつ、不足している要素を深掘りするように、能動的に質問を変化させることが可能になった。
さらに山﨑氏は、AIによる面接行為はEUのAI規制では高リスクに該当すると述べ、バイアスのない採用の実現という観点から、SHaiNは国際学会での論文採択によってその妥当性を担保していると強調した。山﨑氏は、「SHaiNは『AIが8点と評価したものは、人も8点と評価する』と根拠を説明できるサービスです。これからも、多くの企業からの信頼を裏切らないよう、面接の本質を追求していきます」と語った。
続いて登壇したPKSHA TechnologyのAI HR推進本部 AI Powered HR推進室 室長 松下直樹氏は、次世代版SHaiNをはじめとする、同社のHR領域の取り組みを説明した。
2012年にAIソリューション事業からスタートした同社は2025年には、AIを“武器”として活用することで、1人のワーカーが2~3人分のアウトプットを出すことを可能とする働き方「AI Powered Worker」を提唱した。これまでも人事向けのソリューションやサービスをパッケージにした「AI Suite for HR」を提供しているが、これらのAIを使いこなせる人材と合わせて提供することで、さらに高いアウトプットの実現を目指すという。
松下氏は、「すでにさまざまな会社と取り引きして、当社のミッションであるAIの社会実装を進めている。この先も、人事領域に限らず、多くの場面でAI活用を進める存在でありたい」と発表会を締めくくった。
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