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特別企画 | アジャイル開発

「認定スクラムマスター研修」で身につくものと受講する価値とは

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 アジャイル開発を実践する時の方法として、最も普及していると思われるのが「スクラム」です。公式ガイドブックは20ページほどでルールもコンパクトであるほか、関連書籍もそろっていることから、とりあえず取り組んでみるケースが多いようです。しかし、実際は思うほど簡単ではありません。特に、チームでスクラム開発を進める役割を負う「スクラムマスター」には、スクラムに対する正しく深い知識が求められます。そのために役立つ研修が「認定スクラムマスター研修」です。本稿では、認定スクラムマスター研修を受講した筆者が、その価値や受講後の変化を紹介します。

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認定スクラムマスター研修とは

 皆さん、「スクラム[1]」というアジャイル開発手法をご存知でしょうか。最近はアジャイルもメジャーになりつつありますから、聞いたことのある方も多いかもしれませんね。

 スクラムは反復的で経験主義的なソフトウェア開発手法で、自己組織化されたチームの中で価値の高いものからユーザーに届けていき、プロダクトの軌道修正を俊敏に行う開発手法です。

 スクラムを行うチームは3つのロール(役割)で編成されます。開発するプロダクトのROI(費用対効果)の最大化に責任を持つプロダクトオーナーと、チームのプロセスに責任を持つスクラムマスター、実際のプロダクトの開発に責任を持つ開発チームです。通常、チームは3名〜9名が最適とされ、プロダクトオーナーとスクラムマスターは各1名です。

 中でもスクラムマスターは、プロダクトオーナーと開発チームとのコミュニケーションを円滑にしたり、両者の間でうまく開発できるようにしたり、時にはチームが課題を乗り越えられるように支援したりするなど、スクラム開発を実際に遂行するための縁の下の力持ち的な役割といえます。

 そこで、スクラムマスターの研修が世界で実施されています。それが「認定スクラムマスター研修」です。

 認定スクラムマスター研修はScrum Allianceが提供する研修プログラムです。Scrum Allianceから認定を受けた認定スクラムトレーナーが開催しています。この研修を受けた後、Webテストに合格すると認定スクラムマスターとして認められます。

認定スクラムマスター(Certified Scrum Master)のバッジ。(出典:Scrum AllianceのWebサイト)
認定スクラムマスター(Certified Scrum Master)のバッジ。(出典:Scrum AllianceのWebサイト

 ただし、認定スクラムマスター研修の受講料はおよそ20万円と決して安くはありません。個人で出すには大きな金額です。かといって会社に負担してもらうにも、認定スクラムマスター研修の価値をどう説明するかが問題になるでしょう。

 そこで本記事では、私が受講したJim Coplien氏による研修の経験や解釈も踏まえ、認定スクラムマスター研修の受講にはどういう意味があり、受講すると何がどう変わるのかをお伝えします。

[1]: スクラムおよびその用語については「スクラムガイド」を参照のこと。17ページと短いので読むのに時間はかからないと思います。

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この記事の著者

飯田 意己(イイダ ヨシキ)

株式会社クラウドワークス プロダクトDiv. エンジニアリング部 部長 一般社団法人 アジャイルチームを支える会 理事 2015年5月に株式会社クラウドワークスに参画。エンジニア、スクラムマスター、プロダクトオーナーを経て現在はエンジニア組織のマネジメントに従事。現場のチームビルディングから部署...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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