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インタビュー | マネージャーになる

「上から怒りまくる」から「しゃがんで下から話す」へ、慕われ部長の転機とメンバーの育成方法――Gunosy 淵脇大輔氏

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 人には転機がある。株式会社Gunosyで広告事業本部 広告技術部 部長を務める淵脇大輔氏は、ある一言が契機となって独善的な自分と決別し、周囲に配慮して振る舞えるようになったという。現在のような皆から慕われる上司になるきっかけとなったその一言とは何か。また、若手メンバーが伸びる付き合い方や、マネージャーとしてステージを上がる彼らに今伝えていることとは。淵脇氏に聞いた。

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歳の離れたチームメンバーとどう接する?

――淵脇さんがGunosyに入社されたのは2015年10月ということですが、当初からマネージャーとして配属されたのですか。

 いえ、新卒2年目の2人の若手と私の3人チームが編成されたのが同年12月のことです。2人とはあまりにも歳が離れていたので、自然と私がリーダーのような感じにはなっていましたが、特に役職を与えられていたわけではありません。

淵脇 大輔氏
淵脇 大輔(ふちわき・だいすけ)氏
株式会社Gunosy 広告事業本部 広告技術部 部長。
ソフトウェア関連会社でスクラムマスターとして多くの開発マネジメントを務める。その後、大手SIer会社にて、クラウド型システム運用管理ツールの開発を担当。2015年10月、Gunosyに入社後は広告管理画面のシステム構築を担う一方、広告技術部のチームビルディングに大きく貢献している。

――新卒のお二人は技術的にどれくらいのレベルだったのでしょうか。

 サンちゃん(サンドバーグ氏)も星くんも、学生時代からGunosyでインターンをしていました。星くんは学生時代から優秀なエンジニアだったので、技術は自然に成長するだろうと心配していなかったのですが、仕事の進め方については指導していましたね。「私が『ここはどうしてこうしたの?』と聞いたときに、ちゃんと説明できるようにしておいてね」といった感じで。

 一方、サンちゃんはもともと営業だったところから、私が入った半年前にエンジニアになったばかりだったので、ペアプログラミングをしながらRuby on Railsを教えていました。サンちゃんは営業経験がある分、私よりも広告に関する知識は深かったので、私は技術を教えて、サンちゃんから広告について教えてもらっているような状態でした。

――サンドバーグさんは、なぜ営業からエンジニアにジョブチェンジされたのですか?

 サンちゃんが営業をしていた頃に、1000を超える項目を毎日手作業で入力する業務があって。それがあまりにも非効率だということで、サンちゃんが自分でスクリプトを書いて自動化してしまったらしいんですよ。「そんなことができるなら、エンジニアになりなよ」と言われて、エンジニアチームに移籍したそうです。

――歳の離れたお二人とコミュニケーションをする上で、気をつけていたことはありますか?

 私は中途で入ってきて、しかもひと回り以上も歳が離れている。そんな中で、2人とどうやって接しようかというのは、すごく考えました。できるだけ上下関係を作らずに、ちゃんと同じ目線で話をしたかったので、仕事の進め方についても私が1人で決めたりはせずに、「やりたいことはこういうことなんだけど、どうやって進めていこうか?」と相談を持ちかけるようにしていました。単なる作業者になってほしくなかったんです。

 あと心がけていたのは、雑談をたくさんすることです。とにかく会話を増やすことで、自分のことを知ってもらいながら、相手のことも知りたかったので。上から物を言っているように受け取られたくなかったので、どんなときでも話があるときは、彼らの椅子の横にしゃがみ込んで、物理的に自分の目線が下になるように心がけていました。これは今でもですし、2人に対してだけでなく、誰に対しても気をつけていることです。

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この記事の著者

市古 明典(IT人材ラボ ラボ長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、資格学...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

野本 纏花(ノモト マドカ)

フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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