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コミュニケーション力やマネジメント力がなくても大丈夫な組織の作り方 | #3

メンバーに創造性を発揮してもらうために必要なものは自由ではない

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 マネジャーのマネジメント能力不足は、多くの企業で共通の悩みとなっているようです。とはいえ、マネジャーの育成は容易ではありませんし、時間もかかります。どうすればよいのか――この連載では、そうした課題を抱える組織でも運営を滞りなく進めるためのヒントを紹介していきます。今回のテーマは、メンバーに創造性を発揮してもらう方法です。どうしたら、イノベーティブでクリエイティブな仕事をし、成果も上がるのか。そこには常識的な思い込みとは逆の発想・手段が必要でした。

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IT企業はクリエイティブでなくてはならない?

 新興企業が多いIT関連業界の会社は、とかく「クリエイティブ(創造的)であらねばならない」という呪縛に囚われています。実際、世の中を席巻しているリーディングカンパニー達は、すべからくクリエイティブな会社であり、社員の創造性を開花させることで、事業の卓越性や他社との差別化を実現しているように見えます。

 だから、どんな会社の経営者も口を開けば「創造的であれ」「発想が大事だ」「過去に囚われるな」「変えては行けないものは何もない」と、社員に対して発破をかけています。マネジャー達にも「メンバーにアイデアを出させろ」と無理難題を押し付けてきます。

自由にさせれば人は自発性を持つか

 そこで、たいていのマネジャーがやろうとするのは「社員の自発性の向上」です。自分の頭でモノを考えるからこそ、もともと頭の中にあった創造性の種が発芽し、新しい発想が生まれるのだという考え方です。そして、自発性を向上させるには、社員を縛ってはいけないということで、様々なルールやマニュアルなどから解放し、とにかく自由にさせようとします。

 朝は来なくてもいい。どんな場所で働いてもいい。目的やゴールだけちゃんと示すから、そこにどのようなアプローチで到達してもいい。そのように自由にすれば、人は創造性を発揮してくれる。そう考えているのです。

実際は「自由にさせると、足が止まる」だけ

 ところが、残念ながら、そううまくいかないことは多いようです。以前、ある会社の採用のキャッチコピーに「自由にしなさいという脅迫に負けるな」というものがあり、言い得て妙だと感じ入ったものです。多くの人にとって、「自由にしなさい」というのは「脅迫」だというのです。

 また、心理学の古典的名著であるエーリッヒ・フロムの『自由からの逃走』という本がありますが、このタイトルも、自由「からの」逃走とあります。つまり、多くの人は無意識的には自由など希求していない、むしろ恐れている。だから、自分を自由から救い出してくれて、何をすればよいのかを指し示してもらえる強いリーダーに憧れ、なびくというのです。

「型」があってこその「型崩し」

 心理学の分野に、人はいかにしてエキスパートになるのかという「熟達化の研究」というものがあります。そこで、アンダーソンは3段階学習モデルを唱えたのですが、その第1段階は、「まず、雛形通りに受け入れてみる」というものでした。

 また、日本の伝統芸能や武道などでよく言われる熟達のプロセスである「守破離」も同様に、最初は「守」(師匠の型をそのまま受け入れる)、「破」(噛み砕いて自分様に改善していく)、「離」(師匠の型から離れて、自分のオリジナルスタイルを確立する)と言われています。ここでも、最初は「まず型にはまれ」と言っています。

 つまり、逆説的に感じるかもしれませんが、自分流を最終的に作りたければ、まずは素直に今ある型を受け入れなくてはならないということなのです。

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この記事の著者

曽和 利光(ソワ トシミツ)

1995年京都大学教育学部教育心理学科卒業。同年株式会社リクルート入社。人事部にて採用・教育・制度・組織開発等の担当、HC(Human Capital)ソリューショングループでの 組織人事コンサルタントを経て、人事部採用グループのゼネラルマネジャーとして最終面接官等を担当。2009年ライフネット生命...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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